ちなみに、スカートの長さも膝丈が主流になったことで、ハイソックスを合わせる生徒が減少し、バランスの良さからミドル丈と呼ばれる足首までの短い靴下を合わせることが流行しています。「優等生的」と言われるZ世代の若者の制服の着こなし方は、制服メーカーの工夫や努力の結果でもあったのですね。
吉川さんは、「『多様性や個性を尊重するなら、制服を廃止して私服にすればいいのでは?』という論争も起きているのですが、生徒たちの毎日の服装選びの負担の軽減や、動きやすさ、私服よりも経済的であることなど、学生服には様々なメリットがあります。若者の青春時代に寄り添うアイテムとして、これからも日本の学生服の価値を高めていきたいです」と、学生服のさらなる進化へ、思いを述べていました。
(取材・文=村川千晶)