サンドバッグの中身は砂ではないってホント? メーカー担当者「棒を使って、3人がかりで……」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

サンドバッグの中身は砂ではないってホント? メーカー担当者「棒を使って、3人がかりで……」

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 ボクサーが一心不乱にサンドバッグで練習する……そんな風景を映画やドラマなどでよく見かけますよね。今はボクササイズというエクササイズも流行っているので、実際に使ったことがある人も増えています。そんなサンドバッグは“サンド”という名前から考えると砂が入っていそうですが、中身は砂ではないという噂が……。それでは一体何が入っているのか、スポーツ用品やグラスフェッドプロテインの製造・販売を行う株式会社ワイルドフィット(大阪府茨木市)の広報担当・藤崎さんに聞いてみました。

サンドバッグの中身は砂ではない?
サンドバッグの中身は砂ではない?

 まずはズバリ、サンドバッグの中には何が入っているのかを聞いたところ、「中は砂ではなく、ウエス(布の切れ端)が入っています」との返答。やはり砂ではありませんでした。

「繊維会社、裁縫会社などから出た廃材を仕入れてきて詰めています。廃材は業者さんが本来、費用をかけて処分されたりするもので、それを引き受けているので喜んでいただけていますね」(藤崎さん)

 詰め方としては、棒を使って3人がかりで隙間をなくすように詰めるとのことです。藤崎さんによるとその作業は「まるで餅つきのような感じ」。1時間ほどの時間がかかる重労働で、150センチの標準的なサンドバッグにパンパンに詰めるとサンドバッグは50kg前後の重さになり、さらに大きいものもあるのだとか。

中にはウエス(布の切れ端)が詰められている
中にはウエス(布の切れ端)が詰められている

 日本にボクシングがやってきた当時、トレーニング法の1つとして“サンドバッグ”が伝わったものの、何やら叩いて練習するものという情報だけで、中に何を入れるかまでは分からなかったそう。そして砂を詰めて使うようになり、「サンドバッグ」という名前が定着、今もそう呼ばれています。

 藤崎さん自身も最初は砂が入っていると思っていたそうです。「ただ、どこからその砂を持ってきたらいいのかという問題がありますし、買ったら高くつきます。そして、万が一その中に石が入っていたら危ないですよね。もしも砂を詰めると、ウエスを使用した場合と比べてはるかに重くなるので持ち運びも大変です。さらに、吊るして利用しないといけないものなので、砂が入っていると破けた場合にザーッと流れ落ちてきてしまいますが、ウエスだとそんな心配もありません」

 廃材となるウエスを有効利用しているというのは、SDGsの観点からもいいですよね。ちなみに、中身を詰めずに外側だけでのサンドバッグの販売もしており、「自分で砂を詰めて利用する」と言って外側だけを購入したお客さんも中にはいるそうです。

ワイルドフィットで販売しているパンチングボール
ワイルドフィットで販売しているパンチングボール
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