「荒栲の 藤江の浦に 鱸釣る 白水郎とか見らむ 旅行く我れを」
(あらたへの ふぢえのうらに すずきつる あまとかみらむ たびゆくわれを)
意味:船で旅する私を見た人は、明石の藤江の浦でスズキを釣っている漁師と思うだろうか
また、JR朝霧駅は、柿本人麻呂の作だと言われている古今和歌集の歌から名付けられました。
「ほのぼのと 明石の浦の 朝霧に 島隠れゆく 舟をしぞ思ふ」
(ほのぼのと あかしのうらの あさぎりに しまがくれゆく ふねをしぞおもふ)
意味:ほんのりと夜が明ける明石の朝霧の中で、島の方に見えなくなっていく船のことをしみじみ考えている
柿本人麻呂は、明石市立天文科学館の北側にある柿本神社に祀られています。お隣の月照寺は、彼のふるさとの奈良から仏様を迎え祭ったお寺です。
・解説=「兵庫・神戸のヒストリアン」 田辺眞人(園田学園女子大学名誉教授)
※ラジオ関西『田辺眞人のまっこと!ラジオ』2022年3月18日放送回、「田辺眞人のラジオレクチャー」より