【橋本】 どこか共通した感性があるのかもしれませんね。
【中将】 「釜山港へ帰れ」が日本でカバーされるきっかけになったのは、チョー・ヨンピルが1983年に来日した際、テレビで披露して大きな反響があったからです。一度聴いてそれだけ反響が出るってことは、やはり音楽のツボが近いんでしょうね。
音楽の交流と言えば、韓国のアイドル文化は日本の少年隊を模倣するところから始まりました。韓国にもジャニーズのような歌って踊れるアイドルグループを作りたいということで1987年に結成されたソバンチャが韓国アイドルの元祖です。デビュー曲「オジャパメ・イヤギ~ゆうべの話」(1987)は後に『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ)で松本人志さんらに「オジャパメン」としてパロディーされ有名ですね。
【橋本】 お世辞にも洗練されてるとは言えませんが、これがBTSや現代の韓国アイドル文化の礎になったんですね……。
【中将】 ここから始まった韓国のアイドル文化ですが、30年以上を経て日本のアイドル文化を上回ってしまったのが皮肉なところです。日本のアイドルたちやミュージシャンももっと頑張ってほしいですね。
(※ラジオ関西『中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス』2022年4月9日放送回より)