イタズラ好きの魔法動物たちも健在。キラキラしたものが大好きなニフラー、カギを開けるのが得意な、小枝のようなポウトラックルのピケット、ダンブルドア家が窮地の時に現れるという不死鳥、それに国際魔法組織のリーダーを決める役目のキリン(麒麟)の子どもなどなど、どれもかわいくて癒される。
今回オトナの事情で、グリンデルバルド役が前作のジョニー・デップからマッツ・ミケルセンになったのも、ジュード・ロウとのバランスからいうとアリだったように思うが、あのサイコパス的な狂気をはらんだジョニー・デップのグリンデルバルドも観てみたかったと感じる。
監督は、2007年の『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』以降のハリ・ポタの4作品、そしてファン・タビの前2作も手掛けているデイビッド・イエーツ。さすが7本目ともなると手慣れた演出ぶりで、安定感を感じる一方、あと一歩の踏み込みが甘いと感じるのは、脚本のせいもあるのではないか? 個人的には、J.K.ローリングは作家であって、脚本家ではない気がする。
ファン・タビシリーズは、5作品が予定されているらしい。なので、あと2本。一体どんな展開になっていくのか? お楽しみは、まだまだこれからだ……なのだろう。(増井孝子)
※ラジオ関西『ばんばひろふみ!ラジオdeショー!』、「おたかのシネマdeトーク」より
【『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』公式サイト】
※各劇場の上映日程は、作品の公式サイト・劇場情報でご確認ください。