惑星たちの競演 23日未明には「流星群」も 2022年4月の星空さんぽ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

惑星たちの競演 23日未明には「流星群」も 2022年4月の星空さんぽ

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 4月になると明け方ごろの東の空には、明るい星たちがならんでいる。一番明るく輝くのが明けの明星・金星。3月20日西方最大離角を迎え、その明るさマイナス4・5等。最大光度だった2月に比べるとほんの少し光度が落ちたが、それでも存在感を示す。

 最大離角とは、地球より内側の軌道を公転している内惑星が、地球からの見かけ上、太陽から最も離れることをいう。内惑星のひとつである金星は太陽から大きく離れた方向には現れないので、真夜中に見えることはない。日の入り後の西の空、あるいは日の出前の東の空に見える。西方最大離角ごろの金星は「明けの明星」として見えている。(参考:国立天文台HP)

画像提供:明石市立天文科学館

 このような明け方の惑星たちの競演は、5月にかけて楽しめる。

 4月になり、金星・火星・土星が明け方の東の空に並び、4月上旬から中旬にかけては火星と土星が大接近する。最も近づいたのは5日で、東から南東の低い空で、腕を伸ばした時の指先に隠れるくらいの距離となった。見た目はとても近いが、実際の距離は「めちゃくちゃ遠い」。近くに見えるのはたまたま同じ方角に見えるだけで、実際には、地球からの距離は、火星まで2億7000万キロ、土星までは15億7000万キロある。明るさはほぼ同じで、やや赤みがあるのが火星、白っぽいのが土星。さらにその近くには-4.3等の金星も輝く。金星までの距離は1億3000キロだ。

 下旬になると、3つの惑星に木星が加わる。南東から東にかけて、空の高い所から土星、火星、金星、そして木星が並ぶ。さらに25日から28日にかけては細い月が惑星たちに次々と接近していく。月は25日には土星、26日には火星、27日に金星に近づく。27日は金星のそばに木星もあり、この木星と同じ高さに月を見ることができる。

 29日になると、水星が東方最大離角となる。水星は太陽に最も近い惑星。地球からはいつ見ても太陽からあまり離れないため、見づらい。東方最大離角になる29日前後は、日の入り直後の西の低空で見つけやすくなり、「水星を観察できる今年一番のチャンス」となる。とはいえ低い空なので、西北西が開けた場所がいい。

 4月は流星群も。「4月こと座流星群」が、23日午前4時頃極大となる。こと座にある放射点が空高く昇る22日午後11時頃から翌23日の朝までが観測のチャンスとなりそう。ただ今年は月明かりの影響もあり、あまり条件は良くない。1時間に5個ほどが期待できるが、時折突発的に流星の数が増えることもあるという。そんなことも祈りながら北から西の空を眺めてみよう。

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