――実際の購買層は?
けっこうバラバラです。実際には、シニアからお子さんまで(このカプセルトイのダイヤルを)回している姿を見ます。お子さんは、ダイヤル電話はほとんど見たことがないはずです。ギミックが面白いのか、親が「昔はこんなだった」と子どもに買っているのか定かではないですが、回していますね。メインターゲットだけではなく、実際の購買層は幅広かったです。
一方で、正直、失敗したのが『電気シェーバーの感触』です。黒電話と比較すると、ターゲットが狭かったのが敗因です。まず、購買層から女性がごっそり抜けました。買うのは、男性の中でも年齢層高めの方。その上、電気シェーバーを使う方も少ないので……。
昨年12月27日に発売した『ゲームコントローラーの感触』は、シリーズの中でも問屋さんの反応が非常に良かったです! 約10万個の発注をいただきました。モチーフによって波はあります。
――カプセルトイ商品はどのように企画開発されていますか?
弊社は、ノンライセンス(キャラクターものではないもの)を中心に展開しています。中でも、「開く」「押すところがある」「傾けると中身がでてくる」といったギミックものが得意です。
企画者(開発者)は7名。それぞれが月に5~6点の案を出し、今の世相に合っているか10名程度で会議します。企画数は30~40点ですが、最後のふるいにかかるのが10点、最終製品になるのはその中から6~7点くらいです。企画には産みの苦しみもあるので、基本的には企画をつぶさないようにしています。
企画から生産までは、だいたい8か月くらいかかります。先日の会議では、今年12月に発売する商品を話し合いました。先を捉えなければならない怖さはあります。