人生100年時代と言われる昨今。加齢に伴う筋力の低下、運動器の機能の衰えにより、要介護や寝たきりになってしまうことや、そのリスクの高い状態を表す「ロコモティブシンドローム」に悩む人が増加。メタボリックシンドロームに続く新たな“国民病”とも言われている。
どのように対応していけばよいのか? 予防のためのポイントは? 「健康運動指導士」で、現在、兵庫県神戸市の須磨パティオ内「エス・パティオ スポーツクラブ」でフィットネストレーナーを務める鵜野俊哉さんに聞いた。
鵜野さんは、「元気に100歳を迎えるには、運動が不可欠」としたうえで、「やはり、運動をしていないとロコモティブシンドロームになってしまう可能性が高まります。ロコモティブシンドロームは、運動機能が衰え、要介護や寝たきりになるリスクが高い状態で、認知症とも関連しています。運動する=筋肉をおとさないということが重要です。筋肉は、動かさないと自然に衰えていきます。特に年齢(を重ねる)と共におちる速度が早くなります。筋肉がおちることで体温が下がり、免疫力も低下してしまいます」と、運動しないことによる筋肉量の減少が、運動機能だけではなく体そのものに及ぼす影響を説明した。
鵜野さんによると、ロコモティブシンドロームの予防には「正しい姿勢」と「大股歩き」が大切だという。
「正しい姿勢は頭の位置がポイントです。首の位置が前に出ると前かがみになってしまうので、首の筋を伸ばしましょう。まず、腰に手を当てて(腰を軸に体を後方へ)そらして下さい。次に、手を胸の辺りにおいて、そこから首をあげてストレッチをします。その後に、最初に行ったのと同じように腰をそらすと、首の筋が伸びているのを感じられると思います。このようにして自分で硬さをチェックしつつ、首の筋を伸ばすようにして下さい」(鵜野さん)
大股歩きについては、歩くときに肘を後ろまで振り、自然に大股になるようにして歩くのが良いという。「このときに『頭の位置を前ではなく後ろめにする』と意識するだけで、肩こりの改善もできます」とのこと。
さらに、あまり外を出歩けないという人向けの、家の中でできる簡単な運動としてはイスを使った動きも。「イスに座っている状態から立ち上がり、また座り直すというのを10回行うというのが効果的です。座ったままで、ももあげを繰り返すのもいいですし、テレビを見ながらなどで気軽にやってもらえれば」と紹介し、「“ながら運動”でいいので、日々繰り返すことが大切です」とした。
運動以外にも認知症の予防に大切なポイントとして、鵜野さんは「食事・社会性」を挙げる。「動けなくなることが危険なので、タンパク質がしっかりとれる食事で筋力の虚弱防止に努めましょう。さらに、人と会話をするなど対人の付き合いをすることで、考え・判断する機会が増え、脳が活性化していきます」。
ラジオ関西『須磨パティオpresents河上幸恵のゆる~くふわっと魔法の時間』
◆エス・パティオ スポーツクラブ
兵庫県神戸市須磨区中落合2丁目2 須磨パティオ健康館2F
(神戸市営地下鉄「名谷駅」すぐ)
電話番号:078-796-6518
営業時間:火~金 9:00~22:00、土 9:00~20:00、日・祝 9:00~19:00
定休日:月曜
※スイミングスクール、キッズダンス、空手教室なども充実したスポーツクラブ。関西最大級を誇るアクアリゾートには、ジャグジーや温浴も完備。
【「エス・パティオ スポーツクラブ」 須磨パティオ公式HPより】