さて皆さん。私は先日、免許証の更新手続きに行ってきたのですが……皆さんも感じていませんか? 免許証の写真って、なんでこんなにイケてないのでしょうか? "ラジオパーソライター"(ラジオパーソナリティー+ライター)こと、私、わきたかしが、その原因を探ってみました。
僕なんて免許証の写真ではイケてないを通り越して、人相の悪い、まるで悪党みたいな顔になってしまいますし……(笑)。普段撮っているスナップ写真とあまりにも違います。
証明写真ですから別にイケてなくても良いわけなんですけど、もうちょっと何とかならないものでしょうか? なぜこんなふうになってしまうのかを、プロ写真家で数々の作品を撮り続けている熊切大輔さんに聞いてみました。
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「もちろん免許証の写真と私どもが撮っている写真とでは、光の当て方や背景、撮る技術などの違いがあります。そのなかでも決定的に違うところは、写真を撮る側と撮られる側の“感情の動き”なんです。
免許証センターでも写真をスタッフに撮っていただくんですが、交わす言葉といえばNG事項である帽子、サングラスのことや、歯を見せて笑ったらダメだとか、少しアゴを引いてくださいというルール説明ぐらい。
撮られる側もそれに従って表情を作ろうとしますが、『どんな表情をすれば良いのか? これで良いのか?』と消化できないままバシャ! 『えっ? もう撮ったの?』という具合だから、なんともイケてない写真になるんですよ(笑)。
表情って感情によって変わったり、意識的に作ったりします。写真を撮るときや人と接するときに、真顔ってほぼすることがありません。真顔は急に表すことのできない特別な顔で、非日常なんですよ。そんなレアケースを撮ろうとするのが、免許証の写真だと言えます」(熊切さん)
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