SNSや動画サイト発でヒットが生まれるこの時代。いまTiktokでは「知育菓子(R)」(※1)が大流行しています。特に話題なのが、グミを手作りできる「グミつれた」。水と粉を混ぜ、ストローで長いグミをつりあげる動画は、総再生回数4,900万回を超えています。
大人もハマる知育菓子の魅力とは……。数々のヒット商品を送り出すクラシエフーズ株式会社の知育菓子担当 ・宮迫雅さんに人気の秘密などを聞きました。
――若者の間で話題の知育菓子、歴史があるそうですね。
知育菓子の大本は、1970年代に発売された「粉末ジュース」です。水に粉を溶かして飲むものですが、ペットボトルや缶飲料が発売されるようになると次第に売れなくなりました。このままではいけない……ということで、粉末ジュースの技術と子どもが泥遊びをしている様子から着想を得て1986年に誕生したのが「ねるねるねるね」です。当時、子どもたちの間でかなり大ヒットしました。
――「ねるねるねるね」は、今でも人気がありますね。
一番の人気商品ですが、時代が進むにつれて「良くないものが入っていそう」というネガティブな意見も聞かれるようになりました…。それを踏まえて商品開発の切り口を変え、作る工程を通して子どもの成長につなげることのできる「知育菓子」へと成長しました。2007年に知育菓子をブランド化し、現在に至ります。
――どのような知育菓子がありますか。
粉と水を混ぜて、本物そっくりな「お寿司」や「ケーキ」を作れるものがあります。お寿司は、グレープやみかんなどのフルーツ味です。ほかにも、粉と水を混ぜてから電子レンジで加熱することにより、見た目だけではなく味も再現したものもあります。合計、24種類の商品を販売中です。
――本物そっくりな知育菓子、ハマる大人も続出しています。
中高生や大人の方が楽しまれることも増えました。昔、知育菓子で遊んでいた方が、再度ハマっていらっしゃる印象です。もちろん、メインターゲットの、未就学から小学校低学年のお子さんにも人気です。パッケージ通りにキレイに作るのが難しいこともありますが、お子さんにとっては、自分が作ったということにうれしさを感じてくれています。コロナ禍でおうち時間が増えたことにより、売上もかなり伸びました。親子のコミュニケーションツールにもなります。
――SNSでも話題になっています。
ついつい写真を撮ってSNSにアップしたくなるという魅力がありますね。今Tiktokで話題になっている「グミつれた」は、昨年春に再販されたものです。これまでも単発で何度か販売していますが、ここまで爆発的にヒットしたのは初めてです。グミが出来上がる工程を映像で見ると、面白さがより伝わるため、時代とマッチした商品だと感じています。