「WEリーグ」初代女王のINAC神戸 社長が語る悲願達成までの重圧「日本一は簡単じゃない」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「WEリーグ」初代女王のINAC神戸 社長が語る悲願達成までの重圧「日本一は簡単じゃない」

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 国内初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」で、初代チャンピオンとなったINAC神戸レオネッサの安本卓史代表取締役社長が、ラジオ番組にゲスト出演。栄冠を勝ち取るまでの大きなプレシャーやその中で成長したメンタルの強さなど、舞台の裏側を語った。

 安本社長が出演したのは、元Jリーガー近藤岳登、“関西の朝の顔”赤﨑夏実、舞台女優で現役女子高生の寺田光が番組パーソナリティーを務めるINAC神戸応援番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)の5月9日放送回。

写真中央がINAC神戸の安本卓史社長。『カンピオーネ!レオネッサ!!』パーソナリティーの赤﨑夏実(左)と、近藤岳登(右)

「(優勝が決まるタイムアップの)笛が吹かれた瞬間、皆さんの顔がめっちゃクール(で驚いた)」と話す赤崎に、「どっちかというと、安堵(の表情だった)」と、現場の雰囲気を語った、安本社長。

「7連勝くらいまではそんなに意識していなかった。『あれ、負けてないぞ?』みたいになり、そこからちょっと硬くなって(11月21日の第10節)マイナビ仙台(レディース)戦で初めて失点して引き分けた。ここからが長かったんです。まず11節が延期になり、12月下旬の皇后杯で負けて、(ウィンターブレイクに入り、後半戦スタートの)3月5日までが……長い! だから(苦しい状況のなかで)無敗で来ていることを2か月半くらい引っ張らないといけない状態で、(後半戦スタートの第12節)ちふれ(ASエルフェン埼玉)戦でも引き分けてしまった」

 ただし、その閉塞感を打破すべく、クラブとしても開き直ったよう。「またミーティングをして、『もう何を背負ってるか分からんけど、笑顔でいこう! うーん……という(悲壮感を漂わせる)顔をしてるから』といった話をした」と安本社長。そこから選手も少し吹っ切れて緊張が和らいだのもあってか、第13節ジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦からの上位決戦で次々と勝利をおさめるなど、6連勝を達成し、リーグを独走。自力優勝に王手をかけた。

 優勝が目前に迫ってからは2位三菱重工浦和レッズレディースの猛烈な追い上げや、5月4日の第11節延期分サンフレッチェ広島レジーナ戦で初黒星を喫するなど、重圧がさらにかかったが、それらを乗り越え、8日の第20節ノジマステラ神奈川相模原戦で3-0と快勝。自力で優勝を決めた。

WEリーグ初代チャンピオンとなったINAC神戸。優勝セレモニーで歓喜する選手たち(写真提供:WEリーグ)

「(チームの牽引役である)中島依美や田中美南、成宮唯のコメント見ていると、『もっともっと女子サッカーを盛り上げたい』と(伝わってくる)。ここで終わりじゃなくて、なでしこジャパンを目指して、世界を目指しているというのがウチのチームの強みかな」と胸を張る安本社長。「星川敬監督も練習のとき『これじゃ、なでしこジャパンには入れない。世界と戦うんだったらそんなプレーじゃだめだ』とすごく言っているから。それに選手たちがくらいついてきたから、僕が見ていても、メンタルの強度が高くなったなと思う」と、1シーズンを通してチームの精神面の大きな成長があったからこそ栄冠を勝ち取れたと強調する。

 また、キャプテンである中島選手が、優勝撮影前に泣き崩れるシーンがあった。そこに関して安本社長は思い当たることがあったという。「中島と髙瀬(愛実)は今年(クラブ在籍)13年目なんですよ。(以前に)オーナーである会長が『澤(穂希さん)がいたころは優勝できていたけど、エミ(中島)とタカ(髙瀬)の代になったらできひんのかな……』と叱咤激励としたことがあって。(これまでの)2人のコメントも『自分たちが引っ張れなかった』という内容がずっと出てきていた。(次節のホームゲーム)国立競技場に行く前に優勝を決めないとというプレッシャーもあったと思うし、エミはいろんなものがよぎったんじゃないですかね」と、長年にわたって重圧を背負ってきたチームリーダーをねぎらった。

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カンピオーネ!レオネッサ!! | ラジオ関西 | 2022/05/09/月 18:30-19:00

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