本格的なマリンレジャーシーズンを前に、ゴールデンウィーク期間中、 明石市や神戸海上保安部、兵庫県警・明石署などが林崎・松江、藤江両海岸(兵庫県明石市)で合同パトロールを行った。
明石市では海上での水上バイクの危険行為に対し、懲役刑を含む罰則を盛り込んだ「明石市水上オートバイ等の安全な利用の促進に関する条例」が制定し、3月30日に施行されて初めてのシーズンを迎えることから、海岸でマリンレジャーを楽しむ人に、夏場に向けての海難防止を呼びかけ、条例を周知するのが狙い。
プレジャーボートなどとともに、「”3密回避”の屋外レジャー」として注目される水上バイク。その運転に必要な「特殊小型船舶操縦士免許」の試験合格者は、コロナ禍以前では年間1万人台で推移していたが、コロナ禍の2020年度以降は毎年約2万2千人と倍増した(一般財団法人・日本海洋レジャー安全・振興協会調べ)。
明石市では、大蔵海岸や林崎松江海岸など4か所に設ける「遊泳者安全区域」での危険行為を想定。これらの区域をブイで2重に囲み、遊泳者の安全を確保する。このブイを突破したうえで危険行為をした者を刑事告発の対象とする。さらにゴールデンウィークまでに高性能の監視カメラを13台設置。条例に基づき、兵庫県警や海上保安庁などの取り締まりを強化している。
パトロールを行った神戸海上保安部などによると、水上バイクの騒音に関する苦情の通報は数件あったものの、航行については海岸から十分に距離を取り、危険行為は認められなかったという。
今後もマリンレジャーに訪れた人たちが安全な海を共有できるよう、各機関は積極的に海難防止活動を展開したいとしている。