「その汚れ、おしぼりで拭かないで」! クリーニング店が教える“シミを落としやすくするためにやるべきこと” | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「その汚れ、おしぼりで拭かないで」! クリーニング店が教える“シミを落としやすくするためにやるべきこと”

LINEで送る

この記事の写真を見る(3枚)

 誰しも一着や二着はお気に入りの服があるもの。そんな大事な服に限って、食べものをこぼしてしまってシミがつき台無しに……なんてことを経験したことがあるのではないだろうか。少しでもシミを落としやすくするため、クリーニングに持っていく前に行うべきことについて、クリーニング店のスタッフに聞いた。

シミのないシャツ 写真提供:白星社クリーニング

「水などをつけてこする方がよくいらっしゃいますが、こすることで繊維が毛羽立って白っぽくなり、シミ抜きでせっかく汚れを落としても、白っぽくなった部分が元に戻らなくなります」と話すのは、「白星社クリーニング 名谷支店」(神戸市須磨区)のスタッフ・中川知子さん。そうならないために「応急処置は、汚れが広がらないように乾いた布で押さえるだけでお願いします」とのことだ。

 とは言うものの、食べものなどをこぼすと、ついおしぼりで拭いてしまいがち。中川さんによると、それはしない方が良いのだという。「飲食店などのおしぼりは、消毒の為に塩素が使ってあるものもありますので、生地を傷めないように使わない方がいいです。汚れが広がらない状態にして、すぐに持ってきていただくのが大切です」。

丁寧に汚れを落としていく 写真提供:白星社クリーニング

 また、クリーニングでは、使用する薬剤と生地との相性によって作業ができない場合もあるので、持って行った際に“何が付いたシミなのか”を伝えると、シミが取れる確率が高くなるそうだ。

薬剤と生地の相性が大事 写真提供:白星社クリーニング

 さらに、クリーニングに出すペースについても気になるところ。「肌に直接触れない衣料でも月に1回、重衣料などのアウターは、シーズン途中に1回はクリーニングされるのをおすすめします。特に、外出時に着用する衣類は、排気ガスなどに含まれる空気中に漂う細かい油分が付着します。油分が酸化することで汚れが定着し、服に悪い影響を与えます」(中川さん)

 そして、クリーニング後の衣服はキレイなままで保ちたい。そのためには、衣類を詰め込み過ぎず、空気が通るくらいの適度な間隔を空けておくことがポイントだそう。湿気がこもらずカビを予防、シルエットも崩れない。可能であれば、クリーニングして保管している服と外で着用した服は同じ場所にしまわない方が良いという。「虫食いの原因となる虫やその卵は外出先で衣類に付着し、それがクローゼット内で他の衣類につくことで、虫食いが広がってしまいます。また、汚れた衣類はカビの栄養源にもなり、カビの繁殖が進んでしまうのです」とのこと。気を付けたい。

 変色・脱色してしまっている場合は、プロによるクリーニングでも完全に元に戻すのは難しいようだが、白星社クリーニングには、生地を部分的に染める=染色することで着られる状態にする技術があるという。自宅近くで腕のいいクリーニング店を見つけておけば、お気に入りの一着を長く着られそうだ。

※ラジオ関西『河上幸恵のゆる~くふわっと魔法の時間』2022年5月20日放送回より

LINEで送る

関連記事