コロナ禍で孤独化する学生増加 さまざまな支援が存在 弁護士「まずは相談して」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

コロナ禍で孤独化する学生増加 さまざまな支援が存在 弁護士「まずは相談して」

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 新型コロナウイルスの感染拡大は、人々の生活を大きく変えました。それは、学生の生活にも大きく影響し、交流の機会やアルバイトの収入が減ったことにより、孤独や貧困の問題が指摘されています。

 大学・短大・専門学校などで学ぶために、親元を離れて一人暮らしをしている学生の中には、年間の学費とは別に生活費なども賄わなければならない学生もいます。そのため、多くの学生は奨学金を学費に充て、生活費をアルバイトで工面するなどしながら生活しています。

 そういった学生にとって、新型コロナウイルスの影響は大きく、アルバイトが無くなったことで、生活費を工面することができないという問題に直面しているのです。具体的にどのような問題が起こっているのでしょうか。記者や社会福祉士、児童養護施設の職員の経験を持つ弁護士の武部由香里先生に話を聞きました。

【武部弁護士】 コロナ禍で、オンライン授業を行う学校も多く、自宅で授業が受けられるため、学校に来ない生徒が多くなりました。そうなると、教師は学生がどのような問題に直面しているのかが非常に見えづらくなります。また、友達や先輩に相談する機会も減ってしまい孤立化が進んでいます。

 たとえば、実際にあった相談では、家の電気代が払えなくなり、電気も止められてしまって困っているという学生さんがいらっしゃいました。そういう場合、電気会社に電話するだけで猶予期間をもらうことも可能です。誰かに相談すれば簡単に解決できる問題も相談できず、一人で抱え込んでしまっている人が多いように感じます。

---特にこのコロナ禍になってから、金銭的な理由で大学を辞めてしまう学生もかなり多いと聞きます。

【武部弁護士】 金銭的理由で進学や修学をあきらめないように、政府は学生に向けた支援を実施しています。たとえば、「学生支援緊急給付金」は、世帯収入やアルバイト収入が大幅に減り、修学が困難な学生等が就学を諦めることがないよう、現金が支給されます。

 他にも、政府は令和2(2020)年4月から「高等教育の修学支援新制度」を実施しています。意欲のある子どもたちの進学を支援する目的で、授業料と入学金の免除や減免を行うほか、返還の必要がない給付型奨学金も大幅に拡充されました。

 居住している市区町村や県によっては、自治体独自の学業支援制度を創設している場合もあります。まずは、今住んでいる市区町村や県に自身の現状を相談することで、利用できる制度を知ることも大切です。

---問題に直面した場合はどこに助けを求めれば良いのでしょうか。

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