宿は中間地点の城下町の面影がしっとり残る近江高島にとる。私が走るときはいつもひとり。好きなスピードやペースで走れ、休憩や立ち寄り観光スポットも気の向くまま。誰に気兼ねすることもなくマイペースで走れてストレスフリーなのだ。
2日目は近江高島を出てまずは湖西をめぐる。湖中鳥居でおなじみの白髭神社はアサイチの見学スポット。湖西地域は左側に広がる琵琶湖もさることながら、右手に臨む比良山系の美しさも味わいたい。
白砂青松の近江舞子から湖西のターミナル・堅田へ。そしていよいよ経由地点となる琵琶湖大橋を渡る。上りの急こう配は湖上から高さ26メートルまで一気に駆け上る。
橋を渡ると湖東側に出て守山・野洲から近江八幡へ。長命寺の808段の石段は体力温存のためパス。この日は気温が30℃近くにまで上がったのだが、木陰で休憩すると湖上から爽やかな風が吹き抜ける。
このあと東近江に入ってからは一面の田園風景の中を突っ走る。少し単調な風景が続くがここは我慢。彦根では鳥人間コンテストでおなじみの松原水泳場を通って米原にゴールイン。2日目は比較的フラットな75kmで、2日間で合計160kmをなんとか走りきることができた。
前回走った4年前と比べてみると、ルートを示す道路上のブルーラインがほぼ全コースに表示されているので道に迷うこともない。また道路側端を走る高速ルート(路面状態はいいが、常に車が横を走り抜ける)と、歩行者・自転車専用道を走る低速ルート(路面状態はいささか悪いが安全である)の2つが設定されているのもうれしい。
今回利用した米原サイクリングステーションでは、ほかにも途中乗り捨て制度や、オリジナルコースもあるので体力や年齢に合わせて走ることができる。場所によっていろんな表情を見せるマザーレイク・琵琶湖。その魅力をぜひ自転車で存分に体感してほしい。(羽川英樹)