【柴崎弁護士】 うまい話は向こうからやってこない、ラクしてもうかることはあり得ない、という意識を持つことが大切です。もうかるように思える話には、「もうかる可能性以上に損するリスクがある」という認識を持つことが大切です。
――実際に被害に遭う、トラブルに巻き込まれるなど、不安なことがある場合はどこへ相談したらよいでしょうか。
【柴崎弁護士】 気軽に相談するということであれば、「消費生活センター」に相談するのがよいでしょう。ただし、相談だけではなく実際に動く必要がある場合には弁護士に相談するべきです。
相談する際は、どのような被害に遭ったのかが分かる資料があると話がしやすいです。
具体的には、▼契約書、▼契約メール、▼ホームページの内容、▼お金を払ったことが分かる資料、▼相手方が誰か分かる資料など。契約に関する資料は保管しておき、相談時に持参しましょう。そういった資料がない場合でも、被害に遭ってしまった場合はとにかく早めに相談するべきです。
――柴崎先生は、弁護士活動の他に地域活動を積極的に行っているそうですね。
【柴崎弁護士】 実際、日常生活でトラブルに巻き込まれた時、弁護士に相談するのは敷居が高いと感じて、相談するのをちゅうちょしてしまう方が多いんです。もっと気軽に相談してもらうために、地域の方々との交流を大切にしています。
この2年はコロナの影響であまり活動できていませんが、お祭りの運営や出店、ギネス記録に挑戦するイベントを行ってきました。また、中学生を対象に東日本大震災被災地訪問の企画運営にも携わってきました。
また、弁護士会の活動としても、依頼があれば高校や中学校に訪れ、講義をすることがあります。10代のうちから、トラブルにあったときの対処法を学んだり、相談できる人が身近にいるということを知ってもらうことが大切だと感じています。今後も積極的に地域活動に取り組んでいきます。
◆柴崎崇(しばさき・たかし)弁護士 宝塚法律事務所(兵庫県宝塚市)
埼玉県出身。早稲田大学法学部卒業後、平成13年大阪弁護士登録。平成21年からは兵庫県弁護士会に登録替えし、「宝塚法律事務所」を開設。兵庫県弁護士会の消費者保護委員会で消費者を支援する活動を行なっている。また弁護士活動の傍ら、地元宝塚の団体に所属し、地域活動にも取り組む。