「この辺りは、信号機もほとんどないから危ないやろ。だから支部長をしていた当時、西在田小学校にこの人形型の立て看板を持って行ったんや。そうしたら、小学生たちが色を塗ったり絵を描いたりして。その看板を、まずは50体ほど校区内の色々なところに設置したんや」
と、教えてくれました。
看板が設置されるようになった当初は、「飛び出し鹿」はなかったのだそう。しかし、10年ほど前からこの辺りに鹿がよく出没するようになってきたので、「大きな鹿が道に飛び出してきたら、ドライバーが危ないやろ。だから追加して作ったんや」とのこと。
私が「この地区には、坊や、お嬢ちゃん、鹿など、めちゃめちゃたくさんの立て看板がありますけど、全部で何体ぐらいあるんですか?」と尋ねると、「20年前から毎年描きかえたりして増えていってるから、今や300体以上あるで」と、驚きの回答が返ってきました。
「一体一体表情も違うし、なかには自分に似ている飛び出し坊や・お嬢ちゃんが見つかるかもしれんから、ぜひここに見に来てほしいわ」
と、おっしゃっていた金沢さんは、最後に
「あっ! それからもしも車で来るんやったら、飛び出す坊や、飛び出すお嬢ちゃん、飛び出す鹿が飛び出してくるかもしれんから、ドライバーさんは必ず気をつけてや……! 頼むで!」
と、呼びかけました。
(『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)