若者らに献血の重要性を呼びかけようと、兵庫県神河町出身の女優で、創作アーチストののんさんが、このほど、県赤十字血液センターの2代目の「献血推進大使」に就任した。啓発のためのポスターやPR動画などに起用され、同センターの活動を積極的に発信する役割を担う。
県庁であった就任式で、日本赤十字社の県支部長である斎藤元彦・兵庫県知事から委嘱状を受け取ったのんさんは、「自分の大切な人が血液を必要としている時に、ひとりひとりの献血のおかげで救われるんだ、と考えると、“自分事”になると思う。血液の大切さを知っていただきたい」と話した。
のんさんはまた、食事を抜いたことで献血できず、食事を摂った後に出直したというエピソードを披露。「献血に行く時の備えや知識も、知らない方に伝えていけたら」と抱負を語った。
センターによると、県内の若者(10代、20代)の献血者数は減っており、確保率では全国で35位と低迷している。県赤十字血液センターの錦織千佳子所長も「今後の安定的な血液供給に大きな影響が及ぶ」と危機感をにじませている。