滋賀県民の思い出・学習船「うみのこ」 一般客不可の“湖上の学び舎” 魚の観察や寄港地での街めぐりも | ラジトピ ラジオ関西トピックス

滋賀県民の思い出・学習船「うみのこ」 一般客不可の“湖上の学び舎” 魚の観察や寄港地での街めぐりも

LINEで送る

この記事の写真を見る(6枚)

船内の様子(提供=滋賀県立びわ湖フローティングスクール)

「びわ湖学習は、びわ湖に浮かぶ島の展望や、プランクトン・魚、湖底の観察や水の透明度を比べる『水の透視度調査』などの学習を通し、本物の自然や海洋生物などに触れることを目的としています。そして、船だからこその不便な生活をクラスメートや先生と共同体験する船内生活を通し、まわりの人と互いに思いやりを持って生活することを学びます」(びわ湖フローティングスクール)

 さらに学習は船内のみにとどまらず、大津港や長浜港などの寄港地に降り立ち、班に分かれてウォークラリーなどを実施。滋賀県の街並みの良さに触れる船外での体験もおこなわれています。

1階にある学習室兼食堂(提供=滋賀県立びわ湖フローティングスクール)

 ほかにも、水辺に生える草「ヨシ」について学ぶ「ヨシの活用」や、汚れたびわ湖の水がどのように浄化していくのか、実験器具を使って調べる「よごれ回復実験」、船内の食事の味噌汁に入っているシジミの貝殻を使った「シジミのストラップづくり」をはじめ、びわ湖を生かした体験学習が盛りだくさん。

 初代のうみのこが引退して以降は、2代目の運航がスタート。代替わりに際し、学習用タブレットや水中カメラ、電子黒板などの電子機器が導入されました。タブレットは、プランクトンや魚など、学習で見つけた生き物の種類を特定するために活用されているそう。

「本来なら1泊2日で日程が組まれているのですが、2020年からは新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、1日航海に切り替えています。そんな状況であっても友達と会話できるように、タブレット端末を用いてオンライン通話ツールで交流を図るなど、コロナ禍ならではの試みもおこなっています」(滋賀県立びわ湖フローティングスクール)

滋賀県民から愛されるうみのこ(提供=滋賀県立びわ湖フローティングスクール)

 船内という限られた空間で、集団生活を送りつつ滋賀県の自然や生き物に触れられる「うみのこ」。滋賀県育ちの人にうみのこの話題を振ってみれば、目を輝かせながら思い出話を聞かせてくれるかもしれません。

(取材・文=つちだ四郎)

◆滋賀県立びわ湖フローティングスクール
〒520-0047 滋賀県大津市浜大津 5- 1-7
電話 077-524-8225
滋賀県立びわ湖フローティングスクール 公式サイト

LINEで送る

関連記事