《83歳、太平洋ひとりぼっち》 堀江謙一さん「青春真っただ中!」 ヨット単独無寄港太平洋横断達成 史上最高齢 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《83歳、太平洋ひとりぼっち》 堀江謙一さん「青春真っただ中!」 ヨット単独無寄港太平洋横断達成 史上最高齢

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 ヨットで単独無寄港の太平洋横断を目指し、3月26日にアメリカ・サンフランシスコを出航した海洋冒険家・堀江謙一さん(83)が6月4日未明、69日間の航海を経てゴールに設定した紀伊水道(和歌山県・日ノ御埼と徳島県・伊島を結ぶ海上)に入った。その後、ヨットはえい航され、4日夕方、拠点とする新西宮ヨットハーバー(兵庫県西宮市)に到着。ヨットで一夜を過ごし、5日に検疫や入国手続きを行い、同日午後にセレモニーが開かれた。

帰港第1歩を踏み出した堀江謙一さん<2022年6月5日午後・新西宮ヨットハーバー>
セレモニーを終え、多くの人々からの花束を手にする堀江謙一さん<2022年6月5日午後・新西宮ヨットハーバー>

 1962(昭和37)年、世界初の単独無寄港横断を成功させ、自著「太平洋ひとりぼっち」が大きな話題となって60年。当時とは逆のコースとなった。
 このほかにも単独無寄港世界一周、 足こぎボートによるハワイ・沖縄間航海などに挑戦し、成功を遂げた堀江さんにとって、世界最高齢での記録達成となった。ゴールは4日午前2時39分で、航行距離は約8500キロに及んだ。

 堀江さんは3月27日、「サントリーマーメイドⅢ号」(全長約6メートル、重さ約1トン)でアメリカ・ロサンゼルスを出航した。船内の電源は1畳分の大きさのソーラーパネルで、衛星通信で毎日、妻の衿子さんやスタッフらと連絡を取っていた。4月中旬にハワイ沖を通過、6月上旬の日本到着を目指していた。

 5月末、ゴールまで150キロに迫り、最大の難所とされた黒潮の海域で一時停滞することもあったが、うまく抜けるタイミングをつかみ、乗り越えた。
 

 堀江さんは会見で「最高齢でヨットで単独横断するのは夢だった。夢を夢で終わらせず、現実の目的として挑戦でき、大過なく終えられたのは大きな喜び」と微笑んだ。
 そして「生涯チャレンジャー。精神と肉体が完全燃焼した。今、青春の真っただ中。ヨットの準備さえ整えば、航行したい。ただ、家族はそんなに簡単には許してくれないでしょう」と笑いながら心境を語った。

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