シンガーソングライターの川嶋あいがパーソナリティを務めるラジオ番組『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(ラジオ関西、毎月第1・2週日曜午後5時〜)。6月5日の放送では、ピアニストの西川悟平さんがゲストとして登場。自身の半生を語るとともに、夢を叶える秘訣を伝えた。
「7本指のピアニスト」として知られる西川さん。指に突如不調が現れたのは、アメリカでピアニストとしての活動を開始して間もない2004年のことだったそう。
神経系の難病「ジストニア」を発症していることが判明。医師から「もう一生ピアノは弾けない」という非情な宣告を受けながらも、想像を絶する苦難を乗り越え、合計7本の指での独自の奏法を編み出した。
彼にしか生み出せない独特の音は世界中で大きな脚光を浴び、2021年に開催された東京パラリンピックの閉会式では、162か国2億5千万人もの人々が見つめるなか、見事な演奏を披露した。
パーソナリティを務める川嶋にとって、この日は5月に声帯結節の手術を受けて以来初めてのラジオ収録。5年前に「声帯結節」と診断されてから、ヴォイストレーニングを重ねる道を選んでいたが、「後悔しないように」手術を受けることを決意。「自分の今までの曲が歌えなくなるということが、死んだ方がいいと思うほどに、何よりも精神的な苦痛だった」と、胸の内を吐露した。
病名こそ違えど、自身のキャリアを大きく左右する恐れのある診断を受けた二人。川嶋が「診断後の毎日をどのように過ごしていたか」を尋ねると、西川さんは「明日治っていればいいな、と毎日願っていた」といい、「紙に5つくらい願いを箇条書きにしてから口に出して読んで、頭の中で想像しながら消化して寝ていた」と、当時を思い返した。
さらに、「言うだけで気持ちが楽になる。そうするだけで自分が暗示にかかるような気になっていくんです。実際に続けていくと本当にそうなっていって、願いも全部叶った」といい、言霊の大切さを実感しているようだった。
そして西川さんは、自身が夢を抱いたきっかけや、その実現までの道のりについてこう語った。