このため、中央線のダイヤを、ピーク時に現在の1時間あたり16本から24本に増発するほか、大阪(梅田)、新大阪、なんば、天王寺、上本町といった主要ターミナル駅などから発着するシャトルバスを整備する。万博開催中は沿線企業にテレワークや時差出勤を要請するという。
◆「パークアンドライド」進める
万博会場、夢洲へのマイカー乗り入れは原則禁止。このため兵庫県尼崎市、大阪市此花区舞洲(万博会場・夢洲の北にある人工島)、大阪府堺市の3か所に設置した会場外駐車場までマイカーで行き、そこからバスに乗り換える「パークアンドライド」を実施。このほかにも活用可能な駐車場を広域的に検討する。そして、四方を海に囲まれた人工島での開催という立地を活かし、神戸など臨海部からの船舶による水上輸送も検討している。
◆「チケットコントロール」も
そして、万博来場者の混雑が予想される日や、来場者が集中するピーク時間帯の混雑を緩和するために、入場できる期間や時間帯を限定した入場券を設定する「チケットコントロール」を実施し、入場を事前予約制(入場券購入後、混雑状況を確認しながらインターネットや電話などで登録 当日でも可能)とする方針も示した。
◆「空飛ぶクルマ」輸送量は限られるが…
このほか、複数の交通サービス情報を「MaaS」(マース・Mobility as a Serviceの意)などの技術でリアルタイムで発信し、混雑緩和に務めるとした。
また、輸送量は限られるが、飛行予定の人を乗せて空を移動する「空飛ぶクルマ」などのテクノロジーも導入するとしている。 「空飛ぶクルマ」の明確な定義はないが、ヘリコプターとドローン(小型無人機)との中間的な輸送手段。構想として、神戸空港や関西国際空港などと万博会場の夢洲をつなぎ、来場客の輸送を目指す。
協議会は今後も検討を重ね、2022年秋ごろをめどに計画の具体化を図りたいとしている。