あぶり、たたき、漬け…生もオススメ「サワラ」 兵庫・淡路島の漁師 苦労ありつつ「ぜひ食べて」と笑顔

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 漢字で魚へんに春と書く「サワラ」。は火を通し、ふっくらと柔らかく仕上げたものを口にする機会が多いが、生で食べるとまた違った味わいが楽しめるという。兵庫県淡路島でも、近年、近海のサワラを生で提供する店が増えている。

 このたび、漁師で、五色町漁業協同組合(洲本市五色町)の代表理事組合長を務める福島富秋さんが、ラジオ番組『正木明の地球にいいこと』(ラジオ関西、月曜午後1時~)に出演。昨今の海の問題や同漁協の活動、今後への思いとともに、生のサワラの魅力などを語った。

提供:五色町漁業協同組合

 サワラは、関西では春、関東では冬が旬とされている。福島さんは、ハモ延縄や小型底引き網などに加え、サワラの流網漁も行っている。流し網(高さ30メートル、長さ1,600メートル)は、潮に流すため海面に対し直角に入れ、南から北方向へと向かいながら漁を進めるという。

 その漁が1日1度であることから、日によっては獲れ高を得られないこともあり、日によって漁獲量が大きく変わる、と現場の厳しさを伝えた。

 また、福島さんは「サワラ漁業は11月末日までの許可が与えられており、9月1日から30日までの間は、サワラの資源保護護のため自主的に禁漁、いわゆる“漁獲しない活動”もしている」と話す。

 なぜ、禁漁を行うようになったのか。そこには、サワラの淡路島での漁獲量の移り変わりが関わっている。地球環境や生態系バランスの変化の影響で、サワラの餌であるイワシ類(チリメン、イカナゴ、カタクチイワシ、マエバシなど)が減少。1987(昭和62)年には、兵庫県下で2,378トンあったサワラの漁獲量が、平成10年の時点で33トンにまで激減したというのだ。

 福島さんもその状況を憂いながらも、1995(平成7)年からは、小さいサワラは漁獲しないよう規制をかけ、受精卵の放流や中間育成などにも取り組んでいると説明。それらの甲斐あって、漁獲量は少しずつ回復しているという。

提供:五色町漁業協同組合

 また、漁業の現場だけでなく、飲食店などとの協力体制も敷いているとのこと。「鮮度が良ければ生でも食べていただけると思い、漁獲したサワラを、船上で氷を使って冷凍保存したのち、プロトン冷凍機(※1)で保管。水産加工業と連携し、生食用として安定供給できる体制」を取っていると福島さんは語った。

 今では、淡路島で生サワラを提供する店は30店舗に広がっている。

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