動画配信の手伝いをしていた会社員の男が、裏切られた報復で暴露系YouTuberになって徹底的に仕返しします。映画『神は見返りを求める』が6月24日(金)から、全国ロードショーされます。
イベント会社に勤める中年サラリーマン・田母神と、売れないユーチューバーのゆりちゃんが、たまたま合コンで出会うところから物語が始まります。
田母神は優しい性格で、再生回数に悩むゆりちゃんを不憫に思い、映像の撮影や字幕を入れる作業を手伝います。着ぐるみを欲しいけれどお金がないというゆりちゃんの相談を受けてタダで入手できる着ぐるみを探し、ロケ場所のイメージを聞いて候補地へ自分の車でゆりちゃんを連れて行きます。田母神は仕事柄、こうしたことが得意でした。
ゆり「PVみたいにテロップ動かしたりが難しいんですよね」
田母神「そういうの俺、できるよ。やってあげようか」
ゆり「えー、お願いしてもいいですか」
田母神「いいよいいよ」
ゆり「神だ」
田母神「いやいやいやいや」
ゆり「だって普通、撮影まで付き合ってくれる人いないですよ。それなのに編集まで……ほんと、神だ」
田母神はまるで「神」のように見返りを求めず、ゆりちゃんを励まし、YouTube配信をサポートします。徹夜で動画を仕上げ、必要な道具があれば費用は自腹で用意しました。チャンネルの人気はありませんが、ゆりちゃんは田母神を尊敬し、やがて恋愛相手として互いに意識するようになります。
こうした中、ゆりちゃんはグルメ動画を投稿し、炎上騒ぎを引き起こしてしまいます。田母神はすぐにゆりちゃんの釈明動画を撮影してやり、迷惑をかけた店へ同行して謝罪します。ゆりちゃんは田母神に申し訳ないという思いから、自らの体で償おうと迫りますが、田母神は優しくたしなめます。
「俺は見返り欲しさにやってるわけじゃないから」
ただ、ゆりちゃんは田母神の動画の仕上げ方や字幕のスタイルがちょっとダサいと感じていました。
ある日、ゆりちゃんは人気YouTuberコンビ・マイルズのイベントに観客として参加します。会場には田母神と同じ会社でこのイベントを担当する梅川がいて、梅川がゆりちゃんをマイルズに紹介します。ゆりちゃんはマイルズのYouTubeチャンネルにゲスト出演することになりました。動画の企画は“体当たり系”で、裸にボディペインティングする過激な内容です。売れたいゆりちゃんは思い切って挑戦し、結果としてこの動画が超バズってしまいます。
ゆりちゃんは瞬く間に人気YouTuberの仲間入りをしました。イケメンデザイナ一の村上が彼女の撮影チームに加わり、ゆりちゃんにとって田母神は必要なくなりました。