今回の企画は、避難者をサポートする日本ウクライナ文化交流協会(大阪府八尾市)の協力で実現した。協会の小野元裕会長から「ウクライナには、食より美を優先する人もいるほど、美意識が非常に高い女性もいる」と聞いたのが支援のきっかけとなった。
桃谷順天館・コーポレートブランディング部の塔筋雅美さんは「コスメにはストレスを軽減し、心を元気にする効果がある。笑顔を取り戻すきっかけになれば」との思いで始めたと話す。
日本国内に多くの化粧品が流通しているが、『言語も違うので何を選んで使っていいのかわからない』『自分の肌に合うのか不安』という声が多いため、実際にウクライナの女性に試してもらい、リサーチしたという。
香りも使い心地も好評で、5月21日に開かれた協会主催の茶話会に、第一弾としてグループ会社・明色化粧品のスキンケア用化粧水やクリーム、パウダー、ベースメイク用のファンデーション、計100セットを提供した。
塔筋さんは「避難者の皆さんが化粧して外出することで、前向きな気分になれる。『外見に美しさ、内面に癒やしと潤い』をもたらすことができる」と美容の魅力を語る。
コスメセットを受け取った避難者の女性の1人は、化粧水がお気に入り。「肌がすっきりして保湿もできた」と感想を述べた。そして「今、つらい気持ちで過ごす私たちウクライナ人へのサポートが嬉しい」と微笑んだ。