考え抜かれた栄養バランスで、子どもたちの成長を支える学校給食。給食の構成は各都道府県で決めているので、地域によって献立の構成や食材、味付けなどはがらりと変わることも。
関西エリアでも京都市でのみで食べられているという『カルフィッシュ』も、そんな地域特有のメニューのひとつです。
『カルフィッシュ』は、カタクチイワシの稚魚に液糖をからめて甘く味付けしたもの。給食用のカレールウやシチュールウなどの製造や、メーカーから給食用商品を仕入れをおこなう「日本糧食株式会社」(大阪市生野区)の商品です。詳しく話を聞きました。
「カルシウム」と「フィッシュ」を掛け合わせた商品名から分かるように、カルシウムを摂取でき、かむ習慣をつけて歯やあごの筋肉を鍛える効果も期待できます。京都市民ではない人たちからすると見慣れない商品ですが、その歴史は意外と長いようです。
「当時を知る社員が在籍していないため、いつ頃から使用されているかは詳細は不明ですが、少なくとも昭和50年代、40年以上前から京都市の給食に登場しています」(日本糧食株式会社)
京都の他の市町村でカルフィッシュは使用されていませんが、違うメーカーによる似た商品は取り入れられています。『アーモンドフィッシュ』や『味付小魚』『アーモンド小魚』という商品名なら聞き覚えがある人も多いはず。
そんな小魚を使ったシリーズの中でも、カルフィッシュは米粉をまぶした独特な食感が特徴的なんだとか。どんな味なのか気になるところですが……。
「カルフィッシュは一般販売をしておりません。しかし、休校で学校給食が中止になった影響で、余った商品を販売したことはあるので、今後はインターネット販売も含めて新たな展開も考えていければと考えています」(日本糧食株式会社)