サッカー・J1のヴィッセル神戸は6日、明治安田生命J1リーグ第20節で、清水エスパルスとホームのノエビアスタジアム神戸で対戦する。キックオフ予定は午後7時3分。そのスターティングメンバーが発表され、MFアンドレス・イニエスタ選手やFW武藤嘉紀選手、MF山口蛍選手らが、前節に引き続き先発に名を連ねた。また、2試合ぶりにDF大﨑玲央選手がスタメン入りしている。一方、FW大迫勇也選手やDF槙野智章選手は今回もベンチからのスタートに。また、DF菊池流帆選手がメンバー外となっている。

今シーズン前半戦の低迷、最下位という状況を受けて、6月末には三たび監督交代という激震が走ったヴィッセル。それでも、神戸で3度目の指揮となる吉田孝行監督のもと、その初陣となった前節、J1第19節のサガン鳥栖とのアウェイ戦では、武藤嘉紀選手の2ゴールもあり、2-0で完封勝利。連敗を2で止め、雰囲気も改善してきた。その流れを今度こそ維持し、勝利を積み重ねていきたいところだ。
そこでやってくる今週の2試合は、順位の近い相手とのサバイバルマッチ。その第1弾となる6日は、ホームに勝点3差の17位清水を迎え撃つ。勝てば順位が入れ替わるという一戦は、「勝点3以上の『6ポイントゲーム』と言われているぐらいの重要な試合」とDF槙野智章選手(4日放送のラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』より)。また、試合前日のオンライン会見で山口選手も「これからの試合は1試合も落とせないという緊張感の中で、下にいるチームとの(直接)対決というのは、もちろんマストで勝たなきゃなきゃいけない。そこはしっかり勝たないと、前節しっかり頑張って勝ったものが意味がなくなってしまう。自分たちなら勝っていけるという自信もあるので、そこは勝ちたい」とコメントするなど、イレブンは必勝を期している。

清水とは3月19日のJ1第5節にアウェイで対戦。そのときは互いに決め手を欠いてスコアレスドローに終わっている。なお、ヴィッセルはこの試合の翌日に、当時監督を務めていた三浦淳寛氏の契約解除を発表している。当時から監督もメンバーも入れ替わっている両者だが、ともにJ2降格圏内からの脱出のためには是が非でも勝利がほしいだけに、今回は随所に激しいマッチアップが展開されることは必至だ。
吉田監督は試合前日会見で、チーム力について「やっぱりみんなが本気になった時って、すごい力が出る。もともと能力も高い選手が多いですし、経験もある選手も多いですし、そういう意味では本当に1つになったときっていうのは、僕らは本当に強いなという自信があります」と述べている。鳥栖戦のようにいかに一丸となって戦えるかが、試合のカギになることは間違いない。また、前節は大迫選手やFW佐々木大樹選手をはじめ、交代出場のメンバーの奮闘も際立っただけに、吉田監督の采配もポイントになるだろう。

「まずはチームのために走るということと、自分の武器であるスピードだったり仕掛けというのを見せたい。前の試合はそこのストロングポイントが出せた部分が少なかったので、次の試合は出たらまずはそういった部分を出したい。ただ、まずは球際に負けないことだったり、1対1で負けないって言うことを前提として、プラスアルファ、自分の武器を出せるようにしたい」と試合前日に述べたのは、20歳のFW小田裕太郎選手。クラブ期待の生え抜きの活躍も、この一戦、そして、今後のためにも重要なものとなりそうだ。





