日常的に偏頭痛を発症するという方は非常に多く、その発症率は人口全体の約8%といわれています。その発症率の高さから、偏頭痛の存在を知っている方は多いのですが、さらに激しい痛みをともなう“群発頭痛”の存在は、意外と知られていません。特に若い男性に多くみられる“群発頭痛”について、吉田病院付属脳血管研究所(神戸市兵庫区)の吉田泰久院長に詳しく聞きました。
――群発頭痛とはいったい何なのですか?
群発頭痛とは非常に激しい頭痛のことを指します。激しい頭痛と聞くと、偏頭痛を思い浮かべる方が多いかと思うのですが、それよりもさらに激しい痛みが短時間で訪れることを群発頭痛と呼びます。発症した患者さんは思わずもだえ苦しんでしまうほど、群発頭痛は非常に激しい痛みをともなうんです。
――この症状は高齢者の方に多いのでしょうか?
いいえ、実は若い男性に多いのです。
――発症率はどうなのでしょうか?
偏頭痛で人口全体の約8%といわれているのですが、対する群発頭痛は約0.1%の発症率といわれています。
――この病気は、ある日突然発症するものなのでしょうか?
発症しやすい時期というものがあるんです。“群発”という名の通り、発症すると耐えがたい痛みが数日間連続して起こります。季節の変わり目や、気候によるものというよりは、ストレスがかかった際に発症しやすいのかもしれません。