神戸市兵庫区の神戸新開地・喜楽館が、2022年7月11日に開館4周年を迎えた。これを記念して「MELLIKEN(メリケン)」像が設置された。今後来場者を「笑って」出迎える。
上方落語の神戸の定席として、2018年7月11日に開館した神戸新開地・喜楽館。関係者は、この4年間はあっという間だったと振り返る。新型コロナの影響も受けたが、喜楽館は商店街とともに、街全体で乗り切ってきた。上方落語協会副会長の桂米團治さんは、「商店街とともに歩んだ4年間だった」と話し、喜楽館の高四代館長は、「喜楽館ができてここから笑いを発信することで、街が明るくなった」と、岡本康憲兵庫区長らとともに笑顔を見せた。
4周年を記念してお目見えしたのが「MELLIKEN(メリケン)」像。生みの親の神戸市出身の落語家・桂あやめさんは和服で登場し、「神戸の海と空イメージした青の着物を着て、帯は波の模様が入った赤。これはポートタワーをイメージした」と話した。
また、「MELLIKEN」を「ビリケンのとんがり頭を金髪のロックンローラー風にしたハイカラボーイ」と紹介、神戸のメリケン波止場から命名したと説明した。
大阪・新世界の「ビリケン」の真似と思われるかもしれないが、兵庫区には日本最古のビリケン像を祭る松尾稲荷神社があり、ビリケンとは深いかかわりがあるという。「ビリケンの親戚みたいなものやね」とあやめさん。「皆さんに愛されるキャラクターになってほしい」と期待を寄せる。
ビリケンは足の裏をかくと願いを叶えてくれると言われるが、噺家(はなしか)のように正座した「MELLIKEN」は、膝をさすると「膝が笑う」。とはいっても膝が動くのではなくMELLIKENさんが「声を上げて」笑う。あやめさんは「誰の声か当ててもらうのも楽しいかもしれない」というが、現在の声の主は桂三歩さんだと明かされた。「一番幸せな声で笑う人」だそうだ。今後、声の主は変わっていく予定。