2025年大阪・関西万博の開幕まで1000日となった7月17・18日、NPO法人「MERRY PROJECT(メリープロジェクト)」(東京都港区)が、世界の子どもたちの笑顔がプリントされた傘を広げて大阪・千日前商店街から道頓堀、戎橋(いずれも大阪市中央区)にかけて、さらに1970年大阪万博の開催地、千里丘陵の万博記念公園(大阪府吹田市)などでもパレードした。
このイベントは「笑顔は世界共通のコミュニケーション」をテーマに活動する同団体が、「MERRY EXPO OSAKA(メリーエキスポオオサカ)」と名付けて行われた。
MERRY PROJECTは阪神・淡路大震災の被災地・神戸に笑顔を届ける活動を行うなど、これまでに関西とのつながりもあった。
こうした活動が実を結び、2021年1月には「大阪・関西万博『TEAM EXPO 2025』 プログラム共創パートナー」にも登録され、大阪・関西万博開催に向けての機運を高めようと企画。
1000日前イベントは、まさに「千日前」のアーケードを眺めながら、約30人の参加者が道頓堀商店街や千日前商店街を歩いた。 同団体代表でアートディレクターの水谷孝次さんが世界各国の紛争地や被災地(35か国)で撮影した子どもたちのあどけない笑顔をプリントしたパラソルと、数字の「1」を大きく示したものと大阪・関西万博ロゴマークの赤の球体を数字の「0」に見立てたパラソルを特別に作製し、開催1000日前を道行く人たちにPRした。
水谷さんは「新型コロナ禍の影響でマスクを着ける生活が続き、気候変動への不安もある。互いに『笑顔』を見る機会が減ってしまった時期もあったが、そうしたことを経験して、新しい、進化した大阪・関西万博を作れたら。機運醸成だけでなく、SDGS(持続可能な社会)のきっかけとなれば」と話す。
兵庫県尼崎市の40代の女性は「開幕1500日前のイベントにも参加したが、まだまだ現実味を帯びておらず、すでにコロナ禍だったこともあり、今よりも外出に慎重だったので、ようやく『近づいてきた』と思った」と期待を寄せた。