兵庫・神戸市の小中学校では、きのう7月21日に終業式が済んで、いよいよ夏休み。全国各地の小中学校も今週末までに夏休みに入るところが多いようだ。待ちに待った…と言っても、子どもたち、とりわけ受験生には勉強するのに大事な時期。しかし、休み中は遊びたいのが子ども心で、無理やり机に向かわせようとしても難しい。子どもに、勉強への興味を持たせるためにはどのようにすればいいのか。
神戸市から姫路市にかけて、兵庫県内に90か所以上を展開し、小中高生合わせて1万5千人以上の生徒を抱える学習塾「エディック」を経営する株式会社創造学園(神戸市中央区)取締役で教務部部長の手嶋孝紀さんに話を聞いた。
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まずは学びの環境だ。新型コロナウイルスの流行で多くの学習塾がオンライン授業を取り入れているなか、エディックでは、新型コロナ流行の前年からオンライン授業を始める準備をしていたという。手嶋さんはオンライン授業について「学びを継続させるという意味ではある程度の成果が出た」と話す。
対面授業で手を挙げて答えるのは恥ずかしがる生徒でも、オンライン授業の中でチャットを通すと積極的に発言するという発見もあったそう。「このあたりはオンライン授業を行ってみての収穫です」と手応えを感じていた。
そして、受験生にとって大事な時期というイメージの夏休み。実際はどうなのか。
「夏という季節は、生物にとって最も成長する時期です。体もですが、きっちりと頭を使えば頭(脳)も成長する。大事なのは、1学期に積み残したものを整理しておくことと、2学期にかけて準備しておくこと。自由にさせすぎると、せっかく1学期に築いてきたリズムが狂ってしまうので、決まった時間に塾で勉強して、与えられる課題をこなすという流れで、生活リズムを保ち続けることは有益ですね」(手嶋さん)
とはいえ、嫌がる子どもに無理やり勉強させようとしてもなかなか難しいもの。勉強に興味を持たせるにはどのようにすればいいのか。
手嶋さんは「私が心がけているのは『押し付けないこと』です。ただ、勉強に興味を持ってもらうための“仕掛け”は色々としています」と話し、具体的な策を教えてくれた。