企業や店と、学校で学ぶ生徒や学生が共同で商品開発などに取り組む「産学連携」。このほど、兵庫・西宮の喫茶店と神戸の通信制高校のコラボによる、色鮮やかな夏のパフェが登場した。
コラボパフェを製作したのは、 “不純な喫茶”「花と寅」(西宮市和上町)と、全国展開する「第一学院高等学校」神戸キャンパス(神戸市中央区)の生徒たち。パフェは、同店で7月28日(木)にお目見え。20食限定で、8月1日(月)までの間に提供される。
今企画は、同校が進める“ゼロから商品企画をする”実践型学習の一環。参加する生徒(プロジェクトメンバー)は、実社会で商品企画・開発に携わることを通して、学習を積むという。商品はターゲットやコンセプトから考案。企画書を作成し、店へのプレゼン・試作を経て完成させるのだそう。今回は、1年から3年までの計15人が参加した。
メンバー皆で話し合って決めたコンセプトは「夏の海のバカンス」で、「青春」もキーワードの一つに。「高校生らしいパフェ。元気さが出たらいいな」(3年 田中さん)と考えた。盛り込まれたオレンジ色はスクールカラー。ネーミングも複数のアイデアを出し合ったという。
検討を重ねたのは見た目や味だけではない。材料を挙げてコストを細かくシミュレーション。原価と照らし合わせた販売額を設定するなど、収支とも向き合った。
しかし、試作ではイメージ通りに作り上げられなかったとのこと。「プロの方のすごさを改めて感じることができました」(1年 メンバー)と、重ねた苦労に思わず尊敬の気持ちがこぼれた。
そうしてできあがったのが、「D1 トロピカルビーチパフェ」(税込み1200円)だ。
D1は「第一学院」のこと。カップの底には、レモンソーダで割ったブルーゼリー。海をイメージした。そのドリンクをベースに、オレンジシャーベット、ラムネとイチゴとバニラのマーブルアイス、さらにはフレッシュなパイナップルを盛り付けて爽やかに。
仕上げとして、カラーシュガーをまぶした魚型の「キラキラクッキー」とサーフボード型クッキーもトッピング(クッキーもメンバーのお手製)。最後に小さなパラソルをあしらって、ボリューム満点の色鮮やかなパフェを完成させた。
「効率の良い方法で計画を立てて作るのが難しかったです。作ってみて初めて見た目や味のバランスが分かり、頭で考えるだけじゃだめなんだ! と実感しました」(3年 田中さん)