小田選手のほか、ヴィッセルでルヴァンカップのニューヒーロー賞の対象(2022年12月31日に満21歳以下)となるのは、DF尾崎優成選手(19)とMF日髙光揮選手(19)の今シーズン加入組(※特別指定選手と2種登録選手も対象に入るが、ここでは省略)。どちらもACLグループステージで公式戦デビューを飾ったが、最近では尾崎選手が天皇杯で2試合に先発し、同4回戦ではフル出場でチームの勝利に貢献している。相手の福岡はFWルキアン選手ら身体能力の高いストライカーがそろうが、尾崎選手らに出番が巡ってきた際は、ルーキーらしいハツラツとしたプレーにも注目したい。
そしてもう1人、ニューヒーロー賞候補ではないが、クラブのアカデミー出身で最近活躍が目立つ若手といえば、FW佐々木大樹選手(22)。こちらはリーグ戦では途中出場ながら吉田監督就任後の全5試合でプレーし、FW大迫勇也選手とともに貴重なスーパーサブとして存在感を発揮。また天皇杯では3試合中2試合でゴールを決めるなど、得点にも絡んでいる。今回のルヴァンカップでも、強気な姿勢でゴールにせまる背番号22からは目が離せない。
相手の福岡について、「球際の部分であったり、フィジカル面はすごいクオリティーの高いものがある。カウンターで(ボールを)取ってからのショートカウンターなどがすごい印象的」と警戒する佐々木選手。それでも、「相手のカウンターを怖がらずに自分たちのプレーをすることもそうですし、僕たちのやりたいサッカーをして、主導権を握って、相手のやりたいことをやらせないというところを意識してやっていきたい」と意気込みを述べるとともに、「個人的にはやはりJリーグにつなげられるようにゴールというのを常に意識している」と、こちらも小田選手と同様に、チームはもちろん、個人としての結果にもこだわっている。
若手だけでなく、MF小林祐希選手、MF飯野七聖選手、FWムゴシャ選手といった新戦力の融合をさらに図っていくというところでも貴重な1試合になるであろう、このルヴァンカップ準々決勝。ヴィッセルの総力がいかなるものか、そのバロメーターになる一戦になるだろう。
そして、小田選手、佐々木選手も「楽しみ」と待ちわびている久々のノエスタでの声出し応援のもと、今月最後のホーム・ノエスタでの戦いで勝利をおさめたいヴィッセル。「ホームでやるというのはすごい(いい)モチベーションになる。内容も結果もいい形で終えて、アウェイに乗り込んでいきたい」(佐々木選手)。