やり方はまず、時計を水平に保ちながら、短い方の「時針」を太陽の方向に向けます。その時、時針と文字盤の12時位置の中間の角度が南です。午前は文字板の左側、午後は文字板の右側が南を向きます。ただし、これは北半球の場合で、南半球で同じことをすれば、すべて逆になります。
24時間で一周する、「24時針(GMT針)」が付いた腕時計の場合はもっと簡単です。GMT針を太陽に向けて、「文字盤の12時」の方角が南です(北半球の場合)。いずれも、正確な方角を知るのは難しいので、あくまで目安にはなりますが、知っておくと便利な方法です。24時間表示が付いた有名な時計には、ロレックスGMTマスター(現行品ではGMTマスター2)があります。もともとは「別の地点の現地時間を示す」という役割を持つ「24時針」ですが、それ以外の役割もあるのです。
◆「とにかくタフ!」を求めるならば…?
とにかく「壊れない」ということに重きを置くならば、ベストな選択と言える腕時計のひとつが「G-SHOCK」でしょう。「落としても壊れない丈夫な時計」をコンセプトに、1983年、日本のカシオが世に送り出しました。初代のモデルから、10気圧防水、10年電池がもつ、10メートルの高さからの落下に耐える、という「トリプル10」を実現していて、とにかくタフ。これ1本あればあらゆるシーンで重宝します。何もない無人島であれば、最強の腕時計と感じる人も多いはずです。
いずれにせよ、「意志を持って無人島へ行く」のか、「遭難して無人島へたどり着いてしまった」のかで、選び方は大きく変わりますね。
◆「ありえない」状況を考えることは無意味ではない?
いかがでしたでしょうか。「無人島へ行く」ということがそもそも、一般的にあり得ない状況です。そこに持っていく腕時計を考えるのはもっと現実的ではないかもしれません。しかし、こうした常識に囚われない発想を持つことは、腕時計の進化に必要なエッセンスでもあるでしょう。
例えば、ロレックスには「洞窟探検家」向けの特殊時計「エクスプローラー2」が存在します。これは昼も夜も常に太陽光が入らない鍾乳洞での使用を想定した腕時計として有名です。また、12,800フィート=3,900メートルまで潜ることのできる、同社の「ディープシー」を着けている人を見て、「そんなに深くまで潜らないでしょ」というのは野暮というものです。