【放送のことば(1)】伝わりやすさを意識した『言い換え』 「重傷・軽傷」⇒「大けが・軽いけが」 他にも… | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【放送のことば(1)】伝わりやすさを意識した『言い換え』 「重傷・軽傷」⇒「大けが・軽いけが」 他にも…

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 「アナウンスでは、『大けが(をした人)』『軽いけが(をした人)』と言うほうがわかりやすい(一部抜粋)」。

 あくまでNHKの基準のため、すべての放送局、新聞・通信社がまったく同じ基準というわけではありません。必ずしも言い換えなければならない、ということでもありません。しかし、できるだけ多くの人にわかりやすく伝えるために、日々、言葉(用語)の確認は、どの会社・メディアも行っています。

 言い換える言葉は、他にも「衝突」→「ぶつかる」、「右折・左折」→「右(左)に曲がる」などが挙げられます。また、先日、東北や北陸などで起きた水害のニュースでは、「床下浸水」「床上浸水」などの言葉が出てきました。これらは「床下(上)まで水に浸かった」というように言い換えることがあります。

 ただ、過度に言い換えてしまうと、本来の意味が伝わらず混乱させてしまう恐れがありますので、そこは十分注意しています。各放送局では放送用語の手引きを作り、ニュース作成の際の基準にしていますが、内部資料のため販売はされていません。一方、新聞・通信社などの用語集は市販されていますので、言葉に興味がある方はぜひ一度ご覧ください。

 言葉は時代とともに、その意味も使い方も変化します。「ことばコトバ」では、こうした言葉の楽しさを紹介していきます。

(「ことばコトバ」第66回 ラジオ関西アナウンサー・林 真一郎)

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