もふもふ犬好きのあなたがこの映画を観ると、涙が止まらないでしょう。イヌとヒトとの心の交流を描く、映画『ハウ』が8月19日(金)、全国ロードショーです。
ちょっぴり気弱な市役所の職員・民夫は結婚を控え、横浜の一戸建てを買って生活の準備をしています。ところが、婚約者の女性に突然フラれてしまい、深く落ち込みます。
虚ろな様子の民夫を見かねた上司は、犬を飼うことを勧めます。
「簡単に言うとね、捨てられちゃったんだけど」
飼い主に捨てられて保護された真っ白な犬を民夫は飼うことになりました。その犬はワンとは鳴けず、「ハウッ」というかすれた声しか出せませんでしたが、やさしい性格で人懐っこく、民夫に甘えてきます。民夫は“ハウ”と名付け、一緒に過ごす生活が始まりました。
ハウと民夫は毎日散歩に出かけ、ハウの体が汚れれば民夫がお風呂場で洗ってやり、民夫の元気がないときはハウが見守ってくれ、次第に絆が深まっていきます。
民夫とハウは互いにかけがえのない存在として幸せを共有していましたが、ある時、突然ハウがいなくなってしまいます。
ハウと民夫が原っぱでボール遊びをしていたとき、ハウがボールを追いかけてトラックの荷台に上がり、トラックがそのまま発進してフェリーで青森まで行ってしまったのです。
事情を知らない民夫は、自分の目の前から急にハウが消えたことで激しく動揺します。近所を探し回り、ハウの写真を載せたビラを大量に印刷して配り、あらゆる手段を尽くしてハウを探します。
一方、ハウは大好きな民夫の元へ帰ろうと、青森から横浜まで798キロの道のりを目指します。
ハウはこの道中で、悩みや孤独、悲しみを抱えた人たちと出会い、寄り添います。震災の風評被害に心を痛める女子中学生。夫を亡くし、シャッター商店街でひとり店を続けるお年寄り。深刻なDV被害に遭い、修道院のシェルターに保護された若い女性。