民夫は「ハウによく似た白い大型犬が事故死した」という情報を聞き、ペットロスに陥ります……。
主人公・ハウを演じるのは、ゴールデンドゥードルのベックです。撮影当時、1歳4か月でした。『南極物語』『マリリンに逢いたい』などたくさんの動物映画をサポートしてきたドックトレーナーの宮忠臣さんがこの映画のために子犬から育て、演技のためのトレーニングを重ねました。
もうひとりの主人公・民夫役は田中圭。田中の実家は、彼が生まれた時から犬を飼っていて、ワンちゃんは身近な存在。田中は撮影中いつも「ベック」と本名で呼んでいて、本番中にも一度「ベック!」と呼んでしまってNGになったことがあるそうです。
田中によると、ベックは俳優犬として撮影当初から“おりこうさん”な雰囲気でしたが、ベストの演技ができるようスタッフたちは心配りしていたようです。「スタッフさんに『田中さん以外に懐かないように、皆あまり構わないようにしているんです』と言われてすごくプレッシャーを感じました(笑)」(田中)。
脇を固めるキャスト陣も犬好きや実力派が揃っています。民夫を支える職場の同僚が池田エライザ。上司は野間口徹。その妻が渡辺真起子。ほかに、長澤樹・モトーラ世理奈・石橋蓮司・宮本信子ら。ナレーションを務めるのは、犬猫好きで有名な石田ゆり子。
監督は、動物をテーマにした映画も多い犬童一心。原作・脚本は、斉藤ひろしです。
今作でハウ役のベックにはダンスやジャンプをしたり、人を助けたり、静かに眠ったりと、さまざまな演技が求められましたが、ハウにCGは使わず、ベックがお芝居すべて自力でやり切りました。
シリアスな社会問題も盛り込みながら進む、現代的なハートウォーミングストーリーです。映画『ハウ』は、8月19日(金)公開です。(SJ)