「コットン」と「オーガニックコットン」の質はほぼ同じ? 価格が高くても「オーガニック」を選ぶメリットとは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「コットン」と「オーガニックコットン」の質はほぼ同じ? 価格が高くても「オーガニック」を選ぶメリットとは

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 同協会によると、「農薬による農家の健康被害を防ぐ」「化学肥料が土壌に残ることで起こる地下水の汚染などの環境破壊を防ぐ」など、主に生産者と地球に優しい点が挙げられるとのことでした。

外国の綿花畑

 ここまで聞くと、生産者や地球にとって優しいとはいえ、「そのものの質が変わらないのなら、オーガニックコットンじゃなくて、比較的安いコットンの製品でいい」と思う人もいるかもしれません。ただ、定義上は使用感に変わりは無いという両者ですが、販売側には違いが生まれるケースもあるようです。

 同協会は、生産技術者の意見としてこのように説明します。

「オーガニックコットンとコットンとではコストに違いがあり、同じ商品でも、オーガニックコットンの方が(販売価格が)高くなって売れない(売れにくい)、ということは理解しております。なので、なんとかオーガニックコットンを手に取ってもらおうと、同じ商品でも、オーガニックコットンを使用したものは質を上げようと努力する傾向にあるそうです」。

 世間では「質は同じ」と簡単に言われてしまいますが、全てではないとはいえ、通常コットン製品とオーガニックコットン製品に差をつけ、オーガニックコットンの方の質をより高めているメーカーもあるようです。

 さらに、日本で販売する際の表示には影響しないという「製品化していく工程」の民間認証も重要事項だそう。同協会は「どのような加工を施したのか(薬剤処理、染色)によっても製品の品質は大きく変わります。表示をよく見て、納得のいくものを選ぶことがポイントになると思います」と語ります。

 最後に、綿素材の良いところについて同協会に尋ねたところ、「化学繊維に比べて皮膚への刺激が少ないところ」「地球に優しく時間をかけ土に還るところ」などの点が挙がりました。世界的にSDGsへの取り組みが推奨されている今の時代。皆さんもオーガニックな製品に目を向けてみてはいかがでしょうか。

(取材・文=宮田智也 / 放送作家)

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