コロナ禍でパリ・オペラ座に何が起こったか 舞台裏を伝えるドキュメンタリー映画公開 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

コロナ禍でパリ・オペラ座に何が起こったか 舞台裏を伝えるドキュメンタリー映画公開

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 フランス・パリの名門バレエダンサーたちがコロナ禍でどのように葛藤したのか。オペラ座の舞台裏を伝えるドキュメンタリー映画『新章パリ・オペラ座 特別なシーズンの始まり』が、8月19日(金)から全国順次ロードショーされます。

 パリ・オペラ座は新型コロナウィルスの影響で2020年3月16日、閉鎖されました。フランスの劇場すべてが閉鎖です。

 パリ・オペラ座バレエは、世界最古の国立バレエ団として知られ、ダンサー150人以上が所属しています。普段は年間180回以上の公演を開催していましたが、コロナ禍でダンサーたちは1日6~10時間踊っていた日常から切り離され、自宅待機となります。

 6月15日、ダンサーたちが劇場に復帰します。3か月間も練習から遠ざかったのは初めてでした。

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「ある日突然、自分の一部が失われた。踊れないのはアイデンティティーを失うことだ。ダンスは感情を表現するツールで僕を幸せにしてくれるはずなのに僕の中に感情が封じ込められてしまった」

「ダンスを踊れない自分は何者なのか。答えは分からないけど復帰できて幸せよ」
「劇場が閉鎖されてどう自己表現すべきか悩んだ。通常なら週1〜2回は舞台で踊ってエネルギーを発散できるが、家に閉じ込められて身の置き所がなかった」

 ダンサーの最高位・エトワールたちは、戸惑いを口にします。

 稽古を再開しますが、思うように体が動かないダンサーたち。オレリー・デュポン芸術監督は「すっかり身体が変わってしまった。感覚が違うの。鏡に映る自分の姿に満足できないのよ」と踊り手の苦悩を代弁します。

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 オペラ座では「1日休めば自分が気づき、2日休めば教師が気づく。3日休めば観客が気づく―」といわれ、過酷な稽古のモチベーションにつなげてきたそうですが、これを実感したのがコロナ禍からの再開でした。

 10月15日、“オペラ座の宝”といわれる大作「ラ・バヤデール」の年末公演に向けて練習が始まります。

 ダンサーも指導者もマスクを着け、ソーシャルディスタンスを取りながら行うトレーニングは経験がありません。出演者もスタッフも不安を抱きながら演目を作り上げようと葛藤します。

 ところが12月11日、開幕4日前に劇場は再び閉鎖され公演が中止となります。ライブ配信で幕ごとに別のエトワールが踊ることになりました……。

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