サッカーのアジアクラブチームナンバー1を決めるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)は22日、準々決勝の2試合が埼玉スタジアム2002で行われる。その第1試合、ヴィッセル神戸対全北現代モータース(韓国)のスターティングメンバーが発表された。ヴィッセルはラウンド16の横浜F・マリノス戦から先発を7人入れ替え、DF槙野智章選手らが入った。一方で、横浜FM戦で移籍後初得点を決めたMF飯野七聖選手らが控えにまわり、アンドレス・イニエスタ選手と大迫勇也選手はメンバー外となっている。
18日のラウンド16では前線からのプレスや競り合いの強さ、両サイドの推進力をいかして、J1で首位の横浜FMを相手に打ち勝ったヴィッセル。直近のJ1第25節北海道コンサドーレ札幌戦に続いてロングボールを効果的に使い、リスクを回避するだけでなく、攻撃にも積極性が生まれた。また、ボランチの一角を担う山口蛍選手がゴール前で決定機に絡むシーンも増え、ヴィッセルの心臓ともいえる背番号5が、本来の持ち味を出せているのは明るい材料だ。さらに、アカデミー育ち、生え抜きの佐々木大樹選手や小田裕太郎選手といった若き逸材にゴールが生まれ、チーム全体としても活気が出てきた。この勢いで、まずは2020年度のACLに続き、ベスト4へ進みたいものだ。
そのなかで、ヴィッセルは大胆にも先発を大幅に変更しただけでなく、これまでチームの攻撃の核となっていた大迫選手や、大黒柱のイニエスタ選手、最近の試合でキレのいい動きを見せてた佐々木大樹選手がメンバー外に。各選手のコンディションを考慮したものだと思われるが、中3日、午後4時からの試合とはいえ、思い切った策に出ている。この選手起用が吉と出るかどうか、吉田孝行監督の采配にも注目だ。
しかし、相手は韓国王者の全北現代。過去2度、ACLを制したことのあるアジアの雄がヴィッセルの前に立ちふさがる。ラウンド16では同じ韓国の大邱FCを延長戦の末に2-1と破ったチームは、日韓戦になるとさらに気迫のこもったプレーで襲い掛かってくるのは必至だ。セレッソ大阪や柏レイソルなどでのプレー経験がある元韓国代表MFキム・ボギョン選手をはじめ、タフに戦える選手がそろっている。
ヴィッセルとしては球際でのバトル=「デュエル」の攻防で互角以上の戦いができるかがカギとなるだろう。また、韓国Kリーグでの実績が豊富なムゴシャ選手は、全北現代を知る選手の1人。長身ストライカーの加入後初得点には大きな期待がかかる。
ヴィッセル神戸のメンバーは次のとおり。
GK:1前川黛也
DF:34尾崎優成、3小林友希、14槙野智章、24酒井高徳
MF:49小林祐希、5山口蛍、7郷家友太、31中坂勇哉
FW:30ステファン・ムゴシャ、41小田裕太郎
控えメンバー
GK:18飯倉大樹
DF:19初瀬亮、23山川哲史、25大﨑玲央、26櫻内渚、47マテウス・トゥーレル
MF:2飯野七聖、16汰木康也、20井上潮音
FW:11武藤嘉紀