兵庫県神戸市に本拠地を置くINAC神戸レオネッサが、国内初の女子サッカー・プロリーグ「WEリーグ」で初代女王に輝いたことを受け、神戸市は「神戸市スポーツ特別賞」を贈ることを決め、22日、贈呈式が行われた。
贈呈式で、久元喜造神戸市長は、「優勝おめでとうございます。INAC神戸の(リーグ)優勝は9年ぶりとのこと。市民に元気を与えていただき感謝している。来シーズンは終われる立場になるが連覇を目指してほしい」と激励した。
これを受け、新シーズンから主将に就任したなでしこジャパン(日本女子代表)DF三宅史織選手は、「新しいメンバーとともに連覇を目指します」と決意を表明。また、2009年から在籍するチーム最古参選手であり、WEリーグの記念すべきファーストゴールを記録した元なでしこジャパンFW髙瀬愛実選手は「初代女王という塗り替えられない記録を神戸に届けられてうれしい。神戸を知ってもらい、INAC神戸をもっと知ってもらえるようみんなで盛り上げていきたい」と話した。
INAC神戸の安本卓史社長は、「今回の優勝は髙瀬選手や三宅選手といったINAC神戸一筋の選手が中心となって取った優勝。きっと連覇してくれると思う」とコメント。そのうえで、今年のテーマは「普及」だとし、「女子サッカーをする子どもを増やしていきたい。神戸を女子サッカーのメッカにするには、強くなければならない」と意気込みを述べていた。
贈呈式のなかでは、三宅選手が新主将になったいきさつも明らかにされた。INAC神戸で10年目を迎える三宅選手は「そろそろしっかりして引っ張っていかないと」と思い、チームリーダーに「立候補」したという。髙瀬選手らほかの選手からの推薦もあったといい、「(自身が)いつまでも若手というイメージを変えていきたい。チャレンジしながらしっかり成績を残していきたい」と力強く語った。
現在、チームは今年からスタートしたリーグカップ戦「2022-23 WEリーグカップ」の真っ最中で、20日のグループステージ第1節ジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦では3-2と勝利。かつてヴィッセル神戸の選手として活躍した朴康造監督のもと、新シーズン最初の公式戦を白星で飾っている。また、「2022-23Yogibo WEリーグ」は10月22日に開幕。INAC神戸の初戦は10月23日(日)、ホームのノエビアスタジアム神戸で、大宮アルディージャVENTUSとの対戦が予定されている。