ラジオ・テレビ・新聞などで公共広告の制作や発信を続ける公益社団法人「ACジャパン」が2021年に創設50周年を迎えた。
これを記念して、ACジャパンが50年間に制作・発信した主な広告作品を展示・紹介する『ACジャパン50周年広告展~つなげよう「気づきを、動きへ。」~』を、発祥の地・大阪を皮切りに、名古屋や広島、那覇、東京など全国8都市で順次開催する。
大阪では9月11日(日)までJR大阪駅・大阪ステーションシティ5階「時空(とき)の広場」で開かれている。ラストを飾る東京会場は汐留・アドミュージアム東京で11月25日(金)~12月24日(土)22日間のロングランとなる(各会場とも入場無料)。広告展開催は新型コロナウイルス禍の影響で延期していた。
ACジャパンは、1971(昭和46)年、任意団体として「関西公共広告機構」として大阪市西区に創設されたのが始まり。提唱者はサントリー社長(当時)・佐治敬三氏だった。
佐治氏はアメリカで展開されていたAC(The Advertising Council)の活動を知り、日本でも実現したいと考えた。1970年の大阪万博で盛り上がっていた日本で、高度経済成長の陰に潜んだ環境汚染や公共マナーの悪化、いじめ問題、人間関係の希薄化などの社会のひずみに着目し、社会で考えるきっかけを作りたいという理念があったという。
そして1974(昭和49)年に社団法人・公共広告機構となり、2009(平成21)年に「ACジャパン」と名称変更後、2011(平成23)年に公益社団法人となった。
ACジャパンがこれまでに取り上げたテーマは、「いのちの大切さ」「親子のコミュニケーション」といった時代を超えた普遍的なものや、「いじめ」「ネットモラル」「防災」など時代・世相を反映したテーマなど幅広い。