今や定番駄菓子となっている「ミニコーラ」や「ココアシガレット」を、新たな形の商品として販売しているオリオン株式会社(大阪市淀川区)。缶パッケージでおなじみのミニコーラとミニサワーはパウチ袋入りになって登場し、タバコ状の駄菓子として人気のココアシガレットは、10月3日からドリンクの発売も開始されています。
オリジナル版が発売されてから、どちらも40年以上もの月日が流れていますが、売れ行きは現在も変わらず好調なのだそう。長年にわたり数多くの子どもたちから愛され続けるオリオン駄菓子の変わらぬ魅力と、新たな駄菓子の形について、オリオン株式会社の高岡さんに話を聞きました。
――ミニコーラをはじめ、パウチ袋入りのミニシリーズを発売したきっかけは?
【高岡さん】 以前の缶パッケージのものはおもに子どもたちに向けて販売していましたが、パウチ袋入りの商品はコンビニメーカーにお声がけいただいたのをきっかけに、大人にも食べてもらえるようにと開発しました。
もともとミニコーラやミニサワーは、1978年に自動販売機が出始めたことがきっかけで発売されました。当時、缶に入ったジュースは高価だったために大人だけが飲めるもので、子どもたちにとってはとてもカッコよく見えました。それをヒントに、オリオンでは子どもでも買えるようにと缶パッケージのミニコーラを30円で販売するようになりました。
――パウチ袋入りシリーズの特徴は?
【高岡さん】 缶パッケージの内容量は9gですが、パウチ袋は30gになっているので「ミニコーラがたくさん食べられてうれしい」という声もいただいています。缶パッケージも変わらず販売していますが、パウチ式はバッグに忍ばせてコソッと食べてくれたらうれしいなと思います。
――ミニシリーズの売れ行きに変化はありましたか?
【高岡さん】 現在に至るまで約40年ほど販売していますが、なんとか生産が間に合っている状態なほど人気の商品です。昭和のころよりも売り場が増えたこともあり、休日返上で生産しています(笑)。
缶パッケージはパウチ状が発売された現在も変わらず販売していますので、お子さんにも買い続けてほしいです。実は、ミニシリーズは国産砂糖で作られているんです。ここまで需要があるのは、容器がおもしろいだけではなく味も評価いただけているからかと思います。
――ミニコーラのパッケージは某飲料メーカーのものに似ていますが、許可は取っているのですか?
【高岡さん】 許可をいただかずに販売していたので、某飲料メーカー様からは過去に何度か警告文をいただいておりまして……。そこから10年ほど裁判をおこなった歴史があります(笑)。結果、弊社が勝ったので現在は問題ございません。その当時から私たちは「子どもたちの味方になるようなお菓子を作りたい」という一心でお菓子づくりに取り組んでいます。