経蔵の落慶法要にはCFの協力者を招待し、プラントハンター・西畠清順氏(兵庫県川西市「そら植物園」代表取締役)による植樹や、囃子大倉流大鼓方能楽師・大倉正之助氏の奉納演奏もあった。コロナ禍で見られなかった境内のにぎわい。コロナ禍で注目されたキッチンカーも、久利住職がインスタグラムのダイレクトメッセージ(DM)で呼びかけ、10台近く集まった。
CFを始めて気付いたことがある。久利住職はCF成功の理由に「世界遺産」「高野山」というキーワードを前面に打ち出したことを挙げた。一方で、CFに賛同、寄付をした人の7割近くが金剛三昧院のことを知らなかったことがわかった。「これが現状を如実に表している」と悟ったという。
新型コロウイルス感染拡大前、高野山を訪れる観光客は年間約100万人と言われていた。金剛峯寺や壇上伽藍、奥の院を訪れ、宿坊に泊まる、あるいは精進料理を食べて日帰りというパターンが定着していた。高野山に117ある塔頭寺院で唯一世界遺産登録されている金剛三昧院は、国宝や重要文化財があるにもかかわらず、知名度が低く、訪れる人が少ないということにもどかしさを感じていた。
塔頭寺院の中には、弘法大師・空海の伝説にまつわる寺や、戦国大名のゆかりの寺もある。総本山・金剛峯寺前にはVR(バーチャル・リアリティ)技術を駆使した「高野山デジタルミュージアム」が2022年夏にオープン、奥の院へ入る手前にある「一の橋」周辺では、食や学びを通じて高野山の魅力を体感できる大きなカフェテラスも建設中で、2023年春の完成を目指している。しかし、これらはあまり知られていない。
「御朱印」を目当てに訪れる人も多いが、不在の住職に代わって筆を持つ人材がなく、御朱印もしていない寺もあれば、中に立ち入ること(内拝)ができない寺もあるという。
◆世界遺産高野山 金剛三昧院
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