柿の葉寿司の起源には諸説ありますが、数日かけて運ばれる貴重な魚を腐らせないため抗菌・防腐効果があるお酢と柿の葉を使うようになった……という説が有力です。
「長持ちさせようとさまざまな工夫がこらされた柿の葉寿司。それだけではなく、味にもこだわっています。寿司桶に入れ一晩重石を置くことで、魚の塩気や旨味がご飯の甘味と馴染み、まろやかで優しい風味が増します」(平宗)
柿の葉寿司のネタといえば、サバのイメージが強いですが、特に決まった具はありません。押しずしという特性上、柔らかすぎたり水分が多い食材、噛み切りにくい食材は適しませんが、平宗では金目鯛や数の子、赤飯、さらにはローストビーフといった変わりダネも提供しています。
柿の葉ずしを自販機で販売するようになった理由も聞いてみました。
平宗では、以前より「なにか自動販売機を使った取り組みができないか」と考えていたそう。そこで吉野の地域コミュニティで、自動販売機で柿の葉寿司を販売することを提案。地元と観光客との交流を「食」で繋げるという趣旨のもと2021年11月よりスタートしました。
自販機が設置されているのは、吉野町立野にある休憩スペース「道の夢人駅『笑屋』」。自販機では、その場で食べられる3個入り(530円・税込)やお土産にもぴったりな7個入り(1150円・税込)の柿の葉ずしにくわえ、豆乳スープやジビエのハンバーグなど、奈良県の特産品も販売中。
設置された当時、SNSを中心に話題を呼んだ柿の葉寿司自販機。平宗によると、当初の目的通り観光客やツーリングで立ち寄ったバイク好き、地元の皆さんが立ち寄る憩いの場になっているそうですよ!
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日本各地には飲料以外を販売する自販機があります。色々探してみるのもおもしろいかもしれませんね。
(取材・文=つちだ四郎)
◆道の夢人駅「笑屋」
〒639-3112 奈良県吉野郡吉野町立野222-1
営業時間 9:00〜17:00
定休日 月曜日
※奈良・吉野の本店ほか、大阪や京都にも店舗あり
平宗 公式サイト