「ジーンズとデニム」「リュックサックとバックパック」など、同じアイテムでも時代によって呼び方が変わることがけっこうありますよね? ここ数年でよく聞くようになった「フーディ」も、一見すると「パーカー」の言い換えであるように思いませんか? ですが、我々の認識とはまったく違う概念が存在していました。
神戸ファッション専門学校(神戸市中央区)で教鞭をとる吉田祥子先生に、くわしい話を聞きました。
パーカーといえば、大半の人が「スウェットにフードがついたもの」をイメージするのではないでしょうか?
「結論から言うと、違います。パーカーは本来“フード付きの防寒着”のことを指します」(吉田先生)
では、フーディの定義とは?
「フーディは“フード付きのスウェット”のことを指すため、日本人が一般的に考える『パーカー』は、じつは『フーディ』と呼ぶのがふさわしいということになります」(吉田先生)
「海外では、パーカーはあくまでも“防寒着”。ゆえに、かなり多くのアイテムがパーカーと呼ばれることになります。彼らの概念においてスウェットは防寒着ではないため、“フード付きスウェット”であるフーディはパーカーにカテゴライズされません」(吉田先生)
先生の話から、パーカーとフーディは本来まったく別のアイテムであるということがわかりました。
ためしに海外のセレクトショップ『SSENSE(エッセンス)』で、パーカー(Parka)とフーディ(Hoodie)をそれぞれ検索してみました。
“Hoodie”ではフード付きスウェットが検索結果に出てくるいっぽう、“Parka”だとフード付きの「アノラック」や「マウンテンパーカ」、「モッズコート」、「ダウンジャケット」など様々な種類のアウターが出てきます。この中にスウェットはヒットしませんでした。