ダイバーズウォッチの「回転ベゼル」が反時計方向にしか回らない理由 「ダイバーの安全を守るためです」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ダイバーズウォッチの「回転ベゼル」が反時計方向にしか回らない理由 「ダイバーの安全を守るためです」

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 防水性や耐久性という機能面だけでなく、回転ベゼルの美しさや大ぶりゆえの存在感などが魅力のダイバーズウォッチ。もともとは、その名の通り海に潜るダイバーのために作られた腕時計なのですが、現在では、一切ダイビングをしないという人も使用しているのをよく見ます。そうした人にはどのような使い道があるのでしょうか。また「価格帯別のおすすめダイバーズウォッチ」についても、登録者数が6万5千人を超える「腕時計YouTuber」であるRYさんが、『やさしい腕時計』(ラジオ関西Podcast)で解説しました。

「ロレックス サブマリーナー」や、「オメガ シーマスター」をはじめ、数本のダイバーズウォッチを所有するRYさんですが、中でも思い入れがあるのが、「セイコー SKX007」だそうです。RYさんは、「『サブマリーナー』は初めて買った機械式時計で、今でも気に行っていますし、最近購入した『シーマスター』はリッチな気分にさせてくれます。ただ、セイコーの『SKX007』は1万円台で購入したものの、実際に自分の仕事である海の現場で使っていて、支えてくれた思い出がある1本なのです」と、その理由を説明します。

数本のダイバーズウォッチを所有するRYさんが、最も思い入れがあると話す「セイコー SKX007」(Instagram@ry_a_life_with_watchesさんの投稿より)

◆ダイバーズウォッチの日常の使い道は「休憩時間」?

 ダイバーズウォッチといえば文字盤の周りのぐるっと円形に囲む、数字が描かれた「回転ベゼル」です。これはダイバーが海に潜った時に、自分が何分潜ったのか、例えば酸素ボンベが残り20分使えるとしたら、その20分を計って潜れる残り時間を把握する、といった使い方をします。回転ベゼルには0から60までの目盛りが刻まれていて、頂点の逆三角形のマークを現在の分針の位置まで回転させることで、分針がそこからどれだけ進んだかを計ることができる、という仕組みです。

 この回転ベゼルは基本的に「反時計回り」の方向のみに回るようになっていて、何かの拍子で回転ベゼルをぶつけた際にも、実際の経過時間より短く表示されてしまわないようになっています。このように、ダイバーの安全を守るために、備えられた機能が回転ベゼルなのです。

このダイバーズウォッチの回転ベゼルに刻まれている、頂点の逆三角形のマークは42,3分を指しているため、分針との差を測ると10分ほどが経過したことになる(Instagram@ry_a_life_with_watchesさんの投稿より)

 ダイバーにとっては必須ともいえる回転ベゼルですが、ダイビングをしないダイバーズウォッチユーザーに使い道はないのでしょうか。RYさんによると「大味な時間を計るときに便利です。例えば、仕事の休憩時間を計るとか、行列のできるお店に並んでいる時に何分並んだ、などがわかります」とのこと。より詳細に、秒単位で計りたいときには「クロノグラフ」機能を、大体の時間を、何となく知りたいときにはダイバーズウォッチの機能を、と言った具合に使い分けることもできそうです。

 ベゼルを回転させる時の音や感触もブランドやモデルによって異なり、RYさんによると「ロレックスは緻密で金庫のダイヤルのような感触、オメガは音も感触も力強い印象」とのことでした。

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