原油・原材料価格の高騰や円安の進行に伴い、物価の高騰が相次いでいます。家計への負担が増えることから、身近な問題として捉えている人も多いでしょう。そこで兵庫県では、11月19日から、県産農林水産物の消費喚起と生産者の応援のため「おいしい御食国(みけつくに)ひょうご買って応援キャンペーン!」が実施されます。
キャンペーンには、県内98店舗の直売所や道の駅などが参加。県産の農林水産物や、その加工品などを購入すると、1回の購入金額2,500円(税込)につき、次回来店時に利用できる金券500円がもらえます(1回の会計につき金券上限額2,000円)。金券は、キャンペーンに参加する店舗であればどこでも使用可能です。
金券の配布期間は、2022年11月19日~12月31日まで。計50万枚を先着順に配布し、各店舗に振り分けられた予定枚数がなくなり次第終了となります。金券は、配布開始から2023年1月31日まで使用できます。
今回のキャンペーンには、「生産者への経営支援」と「消費者への購入支援」の2つの側面があります。
県の担当者は、「普段口にする野菜や肉などは、値上げによる客離れを気にする生産者も多い。資材価格の高騰分を価格に反映できていないのが現状」と話します。農林水産省が取りまとめた2022年8月の農業物価統計調査によると、「農産物価格指数」は前年同月より0.4%増の98.7(2020年を100とした場合)。一方で、「農業生産資材価格指数」は同9.8%増の119.5となりました。
農産物価格が伸び悩むなか、生産コストが大幅に上昇し、経営にも影響を及ぼしています。キャンペーンを通して農林水産物の生産コストが高騰していることへの理解を深めつつ、物価高騰に直面する消費者の支援にもつなげたい考えです。
旬の農林水産物をお得に購入できる「おいしい御食国ひょうご買って応援キャンペーン!」。県の担当者は、「直売所には、スーパーでは見かける機会が少ない農林水産物が並ぶこともある。普段は直売所に行かない人にも足を運んでほしい」と呼びかけます。
これからの季節に、おすすめなのは“カニ”だそう。なかでも、11月に漁が解禁される「松葉ガニ」や香住漁港で水揚げされる「香住ガニ(紅ズワイガニ)」が人気です。冬にかけては鍋料理に最適な葉物野菜も多く出まわるため、家でゆっくりとカニ鍋を楽しむのもいいかもしれません。