音やセリフがなくても長年愛される「無声映画」 主演役者が監督をつとめる新作2作品を紹介 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

音やセリフがなくても長年愛される「無声映画」 主演役者が監督をつとめる新作2作品を紹介

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神戸映画資料館 Kobe Planet Film Archive

 もう1つの新作無声映画は、完成したばかりの作品「I AM JAM ピザの惑星危機一髪!」。11月25日(金)から全国で順次上映がスタートします。映画やドラマで新進気鋭の女優として活躍する辻凪子氏が主演・監督をつとめ、およそ3年がかりで製作されました。京都芸術大学映画学科で映画を学び、女優としてキャリアを積むかたわら主演監督した短編映画「ぱん。」が、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭にてグランプリを獲得。そんな辻凪子監督の最新作は、関西唯一の活動写真弁士・大森くみこ氏とタッグを組み、弁士の語りとピアノの生演奏で上映されます。

 サイレントSFファンタジーである同作品では、ピザ屋のアルバイトをしながら世界一のコメディエンヌを目指す主人公・ジャムが千年に1度の大嵐に襲われ、気がつけばピザの惑星に。全銀河系の平和を取り戻すため、仲間たちとジャムのにぎやかな戦いが始まります。ジャムを取り巻くキャストに、喜劇王・間寛平、俳優としても活躍中のお笑い芸人・塚地武雅(ドランクドラゴン)ほか、バラエティー豊かなキャラクターが登場。スクリーンの中からキャストが客席に話しかける仕掛けなども用意されています。無声映画の名作、ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」にオマージュを捧げた作品が完成しました。

弁士とピアノの生演奏で上映される新作無声映画はとても珍しい。(c) 2020 活弁映画『I AM JAM』製作プロジェクト
弁士とピアノの生演奏で上映される新作無声映画はとても珍しい。(c) 2020 活弁映画『I AM JAM』製作プロジェクト

 同作品は、劇中にも登場する活動写真弁士・大森くみこ氏の活弁とサイレント映画伴奏ピアニスト天宮遥氏による「活弁公演版」と、活弁と音楽が収録された「活弁吹込版」の2つを楽しむことができます。11月19日(土)に池袋・新文芸坐で限定上映が行われ、25日(金)から京都、東京、大阪、神戸、名古屋、新潟、仙台でのロードショー上映が決定しています。

 映像技術の進化が加速する今、アコースティックな音声で楽しむ「最新の無声映画」という新しいジャンルが誕生しつつあります。


活弁映画『I AM JAM』製作プロジェクト

「NOBODY KNOWS チャーリー・バワーズ発明中毒篇」
公式HP https://kobe-eiga.net/nonobowers/
Twitter https://twitter.com/nono_bowers

「I AM JAMピザの惑星危機一髪!」
公式HP https://www.iamjam-movie.com/
Twitter https://twitter.com/iamjammovie

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