私たちの食卓に欠かせない野菜や肉などの“農林水産物”。その元には、おいしくて安心・安全なものを届けようと日々努力を続ける生産者がいます。コロナ禍や世界情勢により苦境に立たされている兵庫県内各地の生産者を、兵庫五国(摂津・播磨・但馬・丹波・淡路)の道の駅や直売所をめぐって取材する5回シリーズ。第2回は「丹波(たんば)」です。
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道の駅「丹波おばあちゃんの里」(丹波市春日町)は、舞鶴若狭自動車道・北近畿豊岡自動車道の春日インターチェンジを降りてすぐのところにあります。
市内観光の起点としてどこへ行くにも便利。神戸や大阪などから買い物に来る人も多く、週末は他府県ナンバーの車でにぎわいます。店内に並ぶのは野菜だけでなく、「丹波栗」「丹波黒大豆」「丹波大納言小豆」などの特産物をはじめ、地酒や加工品、スイーツなど種類が豊富。まさに、地域のおいしいものが集まる"ちいき百貨店"です。
2020(令和2)年には国土交通省選定重点「道の駅」に指定され、現在、物産館や駐車場の拡張、トイレの改修作業などを行っています。来年4月に工事を終えてグランドオープンする予定です。
今の時期は、大根や白菜など鍋料理にぴったりの食材が店頭に並びます。また、丹波の特産品「山の芋」も販売最盛期を迎えています。目の細かいおろし金ですりおろすと、お餅のような粘り気を楽しむことができますよ。
そんな丹波おばあちゃんの里には“農畜産物生産者部会”があり、独自の『農畜産物出荷標準規格表』を作成。野菜の価格やサイズ、包装方法などの規格を定めています。「厳しい基準を満たした、安心・安全なおいしい野菜だけが店頭に並んでいる」のだそうで、執行役員支配人兼駅長の野原正章さんは「野菜は鮮度が抜群で、おいしいものがそろっている」とアピールします。